MLB移籍情報
D.J.ルメイヒュー争奪戦の行方は? ヤンキース、それともメッツ?
ヤンキースからのクオリファイング・オファー(1年1890万ドル)を拒否したD.J.ルメイヒュー二塁手が来季、どの球団のユニフォームを着るかについては、実績のある選手だけに気になるところだ。
ルメイヒューの希望はニューヨーク周辺の球団
ヤンキースの補強戦略の中ではプライオリティの高い選手であることは間違いないが、ニューヨークの地元紙「ニューヨーク・ポスト」のケン・ダビドフ記者の報告では、本人は、ニューヨークに留まることを希望しているということで、彼の争奪戦には、ヤンキースだけでなくオーナーが交代して積極的な「改装セール」的な補強を展開することが予想されるメッツも加わっている。
メッツはロビンソン・カノー二塁手の出場停止で大幅な戦力ダウン
メッツは正二塁手ロビンソン・カノーが2度目のMLB薬物規定違反により来季は出場不可能。(162試合の出場停止処分)
これは球団にとってもメッツファンにとっても激震が走ったニュースだったが、これでルメイヒュー争奪戦は一層熱を帯びる展開になった。
ルメイヒューは2019年1月、ヤンキースと2年2400万ドルで契約。その時の状況はこのブログでも【MLB移籍情報】の「D.J.ルメイヒュー二塁手がヤンキースと合意」で紹介した。
ルメイヒューの実績
2018年のMLB二塁手部門全体で打率8位(打率.276、OPS.749、15HR、WAR3.0)、15年から17年まで3年連続で打率3割以上を記録し、16年には.348の高打率でナ・リーグ首位打者を獲得。
ロッキーズからヤンキースへ移籍後もシーズン終盤まで首位打者を争うなど活躍し、19年は、安打(197)、二塁打(33)、本塁打(26)、塁打(312)、打点(102)、長打率(.518)でキャリアハイをマークした。
2018-19年のフリーエージェント市場「FA二塁手」としては、ロッキーズに移籍したダニエル・マーフィーと同額のトップ契約だった。この年のオフは、ハーパーやマチャドが話題だったが、彼らと比べれば“格安”の契約だった。
ルメイヒューはどれぐらいの契約になるのか?
SPOTRAC.comでは、同年代の他の選手の契約パターンと比較して1年2280万ドルと試算している。
今回の契約交渉では、5年間の複数年契約を要求しているとの噂もあるが、32歳という年齢から考えて5年は長いかもしれないが、3年6000万ドルから7000万ドルぐらいの契約なら十分考えられるラインだろう。
メッツの若手ヒメネスやロサリオとの二遊間コンビを観たい
MLB公式サイトでは、メッツはカノー二塁手の1年間分(2000万ドル)のペイロールが浮いてくることなどに触れているが、もともとヤンキースよりメッツの方が現時点でペイロール1億3700万ドルと、余裕があるので、年俸調停による増加分を加味しても新オーナーが本気になれば獲得も夢ではないだろう。
若手のアンドレス・ヒメネスやアーメッド・ロザリオとの二遊間コンビを早く観てみたい気もしてきた。
ナショナルズも参戦との情報も
ジャーリーグ公式サイトのジョン・ポール・モロシによると、ナショナルズは、アンソニー・レンドンの穴埋めとして期待した若手のカーター・キーブームが30試合で打率.202、0本塁打、9打点、OPS.556と物足りなかったことから、カブスが放出を模索しているクリス・ブライアントやルメイヒューも選択肢の一人としてリストアップしている。
今季は昨年ほどFA三塁手にそれほど人材がいないためブライアントやルメイヒューの名前が挙がるのはわかる気がするが、ブライアントのトレードには、説得力のあるパッケージをまとめることができるかどうか、ルメイヒューに対してはヤンキースやメッツを上回る条件を出せるかどうかは疑問だ。
下は参考にしていただきたいMLB公式サイトの記者が選んだ今オフのポジション別ベストFAプレイヤー。
2020-21MLB公式サイトが選んだポジション別ベストFAプレイヤー
▼二塁手部門
D.J.ルメイヒュー
打率.364 10本塁打 27打点 3盗塁 OPS1.011
〈それ以外のベストな二塁手〉
キケ・ヘルナンデス
トミー・ラステラ
セザー・ヘルナンデス
ジュリクソン・プロファー
ジョナサン・スコープ
▽Information source
https://www.fangraphs.com/roster-resource/payroll/mets