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【MLB移籍情報】リンドーア遊撃手のトレード移籍先は?

 

MLB移籍情報

 

 

リンドーアの引き留め交渉、インディアンスの契約延長は財政面で困難

 

コロナ禍で労使交渉のもつれから異例の60試合短縮シーズンになったメジャーリーグ。無観客による大幅な減収減益のなか、選手達がどんな条件の契約を提示され、次のシーズンに向けてどんな契約を結ぶのか、プロスポーツ選手たちの動向が、ビジネス面においても気になってくる。

 

注目の選手達の動向をお伝えしたい。

 

 

ストーブリーグの主役の一人、インディアンスのスーパースター

 

毎年、オフになると移籍報道で話題になるインディアンスのフランシスコ・リンドーア遊撃手

 

来季終了後にフリーエージェント(FA)。今オフが最後の年俸調停で1750万ドルから2000万ドル以上の可能性もある。

 

そうなってくるとインディアンスは予算面で対応できず、やむなく放出するとすれば今オフか、来年の夏までがトレードで多くの代償を得ることのできるリミットになる。

 

 

F.リンドーアの実績

 

ご存じの方も多いが、リンドーアの実績を少しだけ紹介したい。

 

17年から19年まで3年連続30本塁打達成。26歳の若さで既にオールスターゲームに4度、GG賞にも2度選出されたインディアンスが誇るミドルインフィルダー

 

今季も60試合にフル出場、打率.258、6本塁打OPS.750だったが、通算ではメジャーキャリア6年間で打率.285、138本塁打、99盗塁、出塁率.346、長打率.488、OPS.833、rWAR28.4、OPS+117という遊撃手としてはハイアベレージを残している。

 

27歳という若さ、スピードと、打てるミドルインフィルダーというのが最大の魅力。

 

 

インディアンスは契約延長できるのか?

 

トライブのファンが固唾をのんで見守る彼の残留(契約延長)交渉。彼が高額契約を要求した場合、残念なことにインディアンスはスモール・バジェット(低予算)のためこの若い才能をを引き留めることは困難だと予想されている。

 

現実に今オフのインディアンスは、ロベルト・ペレス捕手のクラブオプションだけを行使して、カルロス・サンタナ一塁手、ブラッド・ハンド投手、セイザー・ヘルナンデス二塁手などのチームの主力だった選手達と契約延長しなかった。財政面で、できなかったのかもしれない。

 

 

移籍の可能性がある球団は?

 

21年シーズン終了後にはフリーエージェント(FA)になるため今オフも既に彼の動向を予想する記事が「MLB traderumors」で掲載されていた。

 

それによるとヤンキース、メッツ、エンゼルスなどの11球団がリストアップされ、その可能性を探っている。ここではその記事をもとに個人的な見解も加えて紹介したい。

 

 

 

ヤンキース

大物選手の争奪戦になると名簿に上がってくるのがヤンキース。グレイバー・トーレスは19年38本塁打をマークしたが、今季は打率.243、3本塁打でブライアン・キャッシュマンGMは彼がヤンキースの正遊撃手であるということを明言していない。ただ、D.J.ルメイヒュー二塁手が今季終了後にFAになりD.J.ルメイヒュー以外の選択肢は考えられず、リンドーアの獲得よりもD.J.ルメイヒューの残留交渉(契約延長)の方が優先事項だろう。

 

 

▼メッツ

球団の所有者がウィルポンからスティーブ・コーエンに代わるメッツは、積極的なオフシーズンになるはずで、リンドーアの獲得は新しいチームの話題になることは間違いないが、チームには24歳のアーメッド・ロザリオと22歳のアンドレス・ヒメネスがいるために可能性は薄い。

 

ロビンソン・カノーが不正薬物の使用で来季は162試合の出場停止処分をうけており、ニーズは遊撃手より二塁手に移った気がする。そういった意味でD.J.ルメイヒューの獲得の方が優先順位が高い。

 

 

エンゼルス

アンドレルトン・シモンズがFAになるエンゼルス。リンドーアを買収するかどうかに関係なく、彼らはおそらくこのオフシーズンに新しい正遊撃手を追加する可能性が高い。

 

若手のデ-ビッド・フレッチャーが遊撃を守れるので正遊撃手の獲得は最優先事項ではないが、リンドーアは1番打者がいないエンゼルスにとっては魅力的な選手でマイク・トラウト とアンソニー・レンドンとのラインナップを見てみたい気もする。

 

 

ブレーブス

正遊撃手にダンズビー・スワンソンがいるがリンドーアを獲得した場合はスワンソンを三塁にコンバートする可能性もある。ブレーブス内野手はオースティン・ライリーやヨハン・カマルゴは実績がなく、アデイニー・エチェバリアがFAになる。

 

 

▼レッズ

ブルージェイズからのウエーバーで獲得したフレディ・ガルビスはFA、若手24歳のホゼ・ガルシアがミドルインフィルダーとしてロースターに入っているが、リンドーアとは格が違い、レッズの新しいGMがトレードで説得力のあるパッケージをまとめることか出来るかどうかだ。

 

 

▼ツインズ

同地区ライバルなので成立する可能性は少ないが、リンドーアが移籍した場合、ホルヘ・ポランコをユーティリティとして起用できるようになる。大きなトレードを成立させるだけの十分な人材がマイナーにいるかどうかも大事になってくる。