NPBの千葉ロッテマリーンズからポスティング制度を利用してメジャー移籍を目指していた佐々木朗希が日本時間18日、自身のSNSでドジャースに入団することを決めたと発表した。
MLB移籍情報
日本の天才ササキがドジャースを指名
佐々木は自身のインスタグラムを更新。ドジャースのチームキャップの画像と共に「とても難しい決断でしたが、野球人生を終えて後で振り返ったときに、正しい決断だったと思えるよう頑張ります」と記している。
そして「入団会見では、ここまで支えて頂いた全ての皆様に感謝しながら、ドジャースのユニフォームに袖を通したいと思います」と決意を綴った。
このブログでも何度か紹介し、様々なメディアが報道しているが、佐々木は25歳未満であるため、「25歳ルール」が適用され、アマチュア国際フリーエージェントと見なされ、FAになるまで最低6年間の球団管理権(保有権)が付与され、2025年には新人年俸を受け取る。
契約金は650万ドル
アメリカの複数のメディアの報道では契約金は650万ドル(日本円でおよそ10億円)。この契約金の25%に当たるおよそ2億5000万円が譲渡金として千葉ロッテに支払われることになる。
佐々木がドジャースに合っていることは明らかだった。と、MLB公式サイトは伝えている。代理人のジョエル・ウルフ氏は、クライアントの希望について詳細を明かさなかったが、市場規模、場所、チームの成功、チームにすでに日本人選手がいるかどうかなどの要素について話し合ったと述べた。
Breaking: Roki Sasaki has signed with the Los Angeles Dodgers, he announced on social media. pic.twitter.com/9kGkK5sVRy
— ESPN (@espn) January 17, 2025
そのウルフ氏によると、最初の書類選考に応募したのは20球団。そこからロサンゼルスの代理人事務所で対面の面談を行うプロセスに進んだのは少なくとも8球団とみられている。
そして、ドジャース、パドレス、ブルージェイズの3球団が最終候補となり、各球団の施設を訪問したあと、佐々木はドジャース入団を決断したというのが決定までのプロセスだった。
個人的には発表の時期は、週明けの日本時間20日ごろぐらいと予想していたが、意外に早かったという印象だ。
MLB公式サイトによると、「あと2年粘っていたら、メジャーリーグで投手として史上最高額の12年3億2500万ドルの保証契約を結んだ山本由伸と同等の契約を獲得できたかもしれない。」としている。
注目の「6人ローテーション」
地元メディア「ロサンゼルス・タイムズ」は同日、「ロウキ・ササキはドジャースに入団することで、チームのトップスターであることよりも成長を優先した」と題し、ディラン・ヘルナンデス記者の記事を公開した。
同記者は昨季ドジャースの投手陣に負傷者が続出したことを念頭に、「ササキがドジャースにキャリアを託すのが正しかったかどうか、議論の余地がある。チームは質の高い投手を輩出している一方で、近年は彼らが育てた投手が大きなケガを負う割合が高い」と指摘。
それでもドジャースが選ばれた理由について、同記者は「6人制ローテーション」の採用を挙げた。「どのように育成するかについて不確実性があるとしても、ドジャースはササキにこれだけは約束できる。君は6人制ローテの一員だと」。
メジャーでは通常5人の先発投手で162試合を戦うため中4から5日で起用するタイトな登板間隔になるが、タイラー・グラスノー、新加入のブレイク・スネル、山本由伸、トニー・ゴンソリン、ダスティン・メイに佐々木朗希の6人になり、ここに「二刀流」復活に期待がかかる大谷翔平が加わることになる。
各投手とも耐久性に問題を抱えているものの6人から7人でローテすれば投手復活の大谷も余裕を持った起用が可能になり、他の投手も“酷使”から解放され、故障のリスクを低減させることができる。
もちろん「完成品」ではない佐々木の育成にも余裕ができることになるのではないだろうか。
以前にも紹介したが、各投手とも5年から10年、山本は12年契約など中・長期の契約を結んでおり、当分の間、実績通りのパフォーマンスを見せてくれれば各投手が「6人ローテーション」の恩恵を受けることになる。