NPBの千葉ロッテマリーンズが佐々木朗希のポスティング制度によるメジャー挑戦を正式に容認したことを受けてMLB公式サイトが最新の「FA選手トップ25」を更新している。
MLB2024-25 FA選手TOP25
佐々木がFA投手ではコービン・バーンズに次いで堂々の2位、野手も含めた全体では3位にランクインしている。
佐々木のポテンシャルを考えると納得される方も多いと思うが、MLB記者によるプロスペクトランキングでも1位になることが予想され、佐々木の評価の高さがうかがえるランキングだ。
今季のカブスにおける今永昇太の実績やポストシーズンでのドジャース山本由伸の活躍を見れば日本の投手への揺るぎない信頼度の高さを感じられるが、サイ・ヤング賞2度受賞のブレイク・スネルやメジャー通算73勝36敗で通算防御率3.07の左腕マックス・フリードを超える順位になるのは、いささか評価が高すぎる気がしないでもない。
MLB.comによるFA選手トップ25
1 フアン・ソト
2 コービン・バーンズ
3 佐々木朗希
4 ブレイク・スネル
5 アレックス・ブレグマン
6 マックス・フリード
8 ピート・アロンソ
9 ウィリー・アダメス
10 ジャック・フラハティ
11 タナー・スコット
12 シェーン・ビーバー
13 クリスチャン・ウォーカー
14 ネイサン・イオバルディ
15 テオスカー・ヘルナンデス
16 マイケル・ワカ(ロイヤルズと3年契約)
17 キム・ハソン
18 カルロス・エステベス
19 クレイ・ホームズ
20 菊池雄星
21 グレイバー・トーレス
22 タイラー・オニール
23 ショーン・マナイア
24 マックス・シャーザー
25 ジュリクソン・プロファー
Roki Sasaki DOMINATED on the mound in Japan 🔥 pic.twitter.com/O1jj6oXswy
— MLB (@MLB) November 9, 2024
今回は、このランキングよりも話題を佐々木朗希だけに絞りたい。
MLB.comのマーク・フェインサンドは「大谷翔平も2017年オフに同様の状況で、エンゼルスと231万5000ドルで契約した。佐々木は日本で通算防御率2.02を記録しており、ポスティング公示されれば、各球団が獲得可能な最高の先発投手の1人となる」と佐々木を紹介している。
評価が高い佐々木だが、23歳のため「25歳ルール」が適用され、各球団が25歳未満の国際移籍選手との契約に使えるお金には予算枠が設けられており、しかもマイナー契約しか結べないことがルールで定められている。
佐々木は25歳未満の海外選手を獲得する時には契約金や年俸総額が制限され、マイナー契約しか結べない「25歳ルール」の対象選手だからだ。
25歳未満の国際移籍選手と契約できるのは、毎年1月15日から12月15日までという期間の制限もある。その期間内に各球団が使えるボーナスプール(予算枠)も決められている。
各球団は割り当てられたボーナスプール内で、複数の選手と契約を結ぶ。今年はすでに11月のため、大部分のチームはボーナスプールの大部分を使い切っており、残額は限られている。
最も多くのボーナスプールを残しているのはドジャースで、250万2500ドル。次がオリオールズ(214万7300ドル)、ヤンキース(148万7200ドル)、ジャイアンツ(124万7500ドル)と続き、100万ドル以上を残しているのは4球団だけらしい。
しかし、来年(1月15日以降)になると各球団のボーナスプールがリセットされるため、米メディアのESPNは佐々木が最大で700万ドル(約10億7954万円)ちかい契約金を得る可能性があると説明していた。
佐々木が大本命のドジャースと契約する可能性が有るとすれば早い時期にポスティングの申請を行いに12月15日までに契約することも考えられるが、その場合は250万ドルほどの契約金しか手に入ることができない。
ただし、ポスティングの申請期限である12月15日までに申請を行い、45日間の移籍交渉期間を経て、来年1月15日以降に契約が成立すればその倍以上の契約金になる可能性が有る。その場合、佐々木の契約金を500万ドル(約7億6500万円)とESPNは予想している。
佐々木が所属しているロッテに入るポスティング制度による譲渡金は、契約総額の25%に決められているので500万ドル場合は125万ドル(約1億9000万円)になる。
ちなみに25歳に達し、「25歳ルール」が適用されなかったオリックス山本由伸が昨年12月にドジャース入りを決めた際には、投手史上最高額の12年3億2500万ドル(約487億円)で契約。佐々木の年齢との2年違いで、旧所属球団のオリックスにはポスティング制度によって5062万5000ドル(約76億円)の譲渡金が支払われることになった。