MLB メジャーリーグ物語

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ドジャース山本由伸が7回無失点の快投 ヤンキース打線封じる

 ドジャース山本由伸投手が日本時間8日、ニューヨークでのヤンキース戦に先発登板。全米中継された注目のカードで強力打線相手に快投を披露した。

 

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 山本は今季13試合目の先発登板。7勝目はお預けとなったものの、7イニングを今季自己最多の106球で被安打2、無失点。奪った三振は7、与四球2という圧巻の投球を見せた。

 

 山本がオフにメジャー挑戦を表明した際、ヤンキースも獲得に乗り出していたが、山本はドジャースを選択。そのため、この日はスタンドのヤンキースファンから山本に対して痛烈なブーイングが飛んだ。

 

 山本は2回、味方の失策や安打で2死一、三塁とピンチの場面をつくったが、9番ホセ・トレビーノを三振に封じて切り抜けると、ここから6回2死まで12者連続で封じる支配的な投球内容でゲームを作った。

 

 ヤンキース打線は主力打者のフアン・ソトが休養日だったが、3番アーロン・ジャッジとは2打数1安打2四球。4番ジャンカルロ・スタントンとは5打席でノーヒット、3三振を奪った。5番アンソニー・リゾも5打数ノーヒットに封じ込められた。

 

 

 

 

 両軍無得点のまま試合は延長タイブレークに突入。11回表にドジャースの5番テオスカー・ヘルナンデスのタイムリ二塁打による2点が決勝点となり2対1のスコアでドジャースが3連戦のGAME1に勝利した。

 

 MLB公式サイトによればこの日の山本の4シームの平均球速が普段よりも約2.7キロ速い約156キロを計測したという。最速を更新する約158キロも計測。

 

 これまでは97マイル(約156キロ)以上のボールをトータルで3球しか投げてこなかったが、今日の試合だけで97マイル以上を29球も投じた。山本の力投が具体的にわかる数字だろう。

 

 これで今季の山本は13試合の先発登板で72イニング、防御率3.00、WHIP1.07、奪三振83、K/9=10.38、K/BB=5.19となった。

 

 試合前には、獲得交渉の面談で山本と直接会っているヤンキースブレット・ブーン監督が「我々は昨オフ、ご存じの通りFA市場でヤマモトの獲得を熱望していた。優れた2チームの戦いだし、楽しい試合になる。レギュラーシーズンのシリーズの中でも、いつも以上に力が入るシリーズになる。素晴らしいライバル関係で、金曜夜のヤンキースタジアムだし、盛り上がる」とコメントしているが、その通りの0対0で緊迫した試合になった。

 

 大谷翔平は定位置の「2番・DH」でスタメン出場。5打数ノーヒットだった。とくに5回二死1、2塁でファーストゴロ、延長10回タイブレークの二死1、2塁で鋭い当たりだったがファーストゴロに倒れるなど、得点機を生かせなかった。

 

 これで連続試合安打は「3」でストップし、打率は打率.312、OPS.955とOPSでMLB5位に後退した。

 

 メジャートップ21本塁打のジャッジと大谷の“MVP対決”は試合前から大きな注目が集まり、カード3連戦は全て全米中継されるが、この日の主役は快投した山本由伸だった。