フラッグディール・トレード情報
不確定要素が多いシーズンで各球団は見通しが困難
今季のメジャーはコロナ禍で開幕延長が決まった後、労使交渉のもつれから開幕がさらに遅れ「60試合制」という異例の短縮シーズンになったが、その短縮シーズンも半分を消化。
例年7月末日に設定されているポストシーズンに出場できる選手の「トレード移籍期限」が今季は8月末に設定されている。
各チームは非常に短い期間で「売り手」「買い手」「現状のまま」の決断を下さないといけない。例年以上に不確定要素が多いシーズンでポストシーズン進出へ向けてどう戦力を補強していくのか、その動向に注目したい。
10チームから16チームにプレイオフのフォーマットが変更されてデッドライン前の見通しが困難な状況だが、MLB公式サイトの各チームの担当記者が大胆予想しているので、その一部を紹介してゆきたい。
ブルージェイズ
ヘルナンデスとグリエルJr.の両翼は他のクラブにとって魅力的。
補強ポイントはマット・シューメーカー、ネイト・ピアーソン、トレント・ソーントンの先発3人が故障者リスト入りしている先発ローテーションのテコ入れだろう。
インパクトのある先発投手を獲得するためには、この両コーナー外野手のタンデムをトレード要員として差し出すことも考えられる。
ジョン・ポール・モロシの情報ではパイレーツの右腕トレバー・ウィリアムズとチャド・クールをブルージェイズが検討しているという。
共に28歳でサービスタイム3.027と3.079の投手だ。どちらも2022シーズン終了までチームがコントロールできる選手であることも魅力的だという。
パイレーツ
そのパイレーツはは、今夏のデッドラインで最も忙しいチームになりそうだ。前半戦7勝17敗(勝率.292)。ただ、パンデミックで選手の確保という課題もある。
投手陣が相次いで負傷者リスト(IL)入りしたパイレーツ。
開幕投手を務めたジョー・マスグローブは右三頭筋に問題を抱えているということで10日間のILに登録された。
先発のジェイムソン・タイヨンとクリス・アーチャー、ミッチ・ケラー投手のほか、ニック・バーディ、クレイ・ホームズ、マイケル・フェリス、カイル・クリックの救援陣がIL入り。
守護神キーオン・ケラ投手はIL入りしていないものの、新型コロナウイルスに感染した。
ベン・チェリントンGM体制での最初のデッドラインだが、こうした状況下で一部の幹部は、通常よりもデッドラインの日が遅くなる可能性があると予測し見通しを評価することが困難だという。
リリーフ左腕デレク・ホランド、右腕リチャード・ロドリゲス、キーオン・ケラが交換のチップになると予想している。
エンゼルス
外野手に人材が多くチーム状況を考えると「売り手」になる場合は、ブライアン・グッドウィン外野手とジョーダン・アダムス(チーム内プロスペクト4位)のような外野手のプロスペクトをパッケージにしてトレードの応じる可能性がある。
▽記事参考
30 teams, 30 bold Deadline predictions