今季のメジャーはコロナ禍での労使交渉のもつれから開幕が大幅に遅れ60試合制という異例の短縮シーズンになった。
その中で例年7月末日に設定されているポストシーズンに出場できる選手の「トレード移籍期限」が今季は8月末に設定されている。
フラッグディール・トレード情報
夏のトレード市場が動き出した
各チームは非常に短い期間で今シーズンの決断を下さないといけない。不確定要素が多いシーズンでポストシーズン進出へ向けてどう戦力を補強していくのかその動向に注目したい。
ブルージェイズが金銭トレードでボーゲルバックを獲得
現在、地区3位タイの13勝13敗ながらポストシーズン出場枠に望みをつなぐブルージェイズがマリナーズからDFAとなっていた若手の大砲ダニエル・ボーゲルバックを金銭トレードで獲得した。
このトレードは、11勝19敗で大きく負け越しているマリナーズがトレードデッドライン前の売り手に回りマリナーズのディポトGMが夏のトレード市場で積極的に動きだしたのかもしれない。
Mariners trade 2019 All-Star Daniel Vogelbach to Blue Jays after he was designated for assignment https://t.co/NFwOI5unKF
— CBS Sports MLB (@CBSSportsMLB) August 24, 2020
ボーゲルバックはメジャー5年目の27歳。マリナーズでは主軸を打てるプロスペクトとして注目の選手だったが、昨年の前半戦に打率.238、21本塁打、51打点、OPS.881をマークしてブレイク。
自身初のオールスター・ゲーム選出された。後半戦は調子を落としたが、シーズン30本塁打をマーク。
しかし、今季は開幕から不振が続き53打数5安打(打率.094)で8月19日(日本時間20日)、マリナーズからロースター(選手登録)から選手を外したいときによく使われるDFA(Designated For Assignment) になって戦力構想から外されていた。
DFAの措置を受けた選手は、球団側が、10日以内にウェイバーにかけるかトレードするかロースターに戻すことになっており、今回ブルージェイズがトレードで獲得した。
8月末のトレード・デッドラインに向けた最初の動きとしてボーグルバックを獲得したブルージェイズだが、ブルージェイズのデプスには、一塁と指名打者にブラディミール・ゲレーロJr.とラウディ・テレズが登録されておりボーゲルバックが出場できるかどうかは疑問が残る。
ブルージェイズのロス・アトキンスGMは投手の補強、なかでも故障者が続出している先発投手の補強を最優先事項としていることから、さらなる補強の交換要員になることも考えられる。
先発投手としてはエンゼルスの新戦力、ディラン・バンディ(6試合、3勝2敗、防御率2.58)などの名前も挙がっている。