メジャーリーグは1日、各地でオープン戦が始まった。
イチロー伝説
マーリンズのイチロー外野手は地元マイアミ大との練習試合に7番指名打者で出場し、2打席に立ってファーストゴロとライト前安打だった。
快音を残し、ライナー性の打球でライト前に運んだ。
野手はレギュラー陣が先発し、第4の外野手であるイチローは7番指名打者に入った。
第1打席はファーストゴロ。4回の第2打席は3ボール1ストライクから1年生右腕ピメンテルが投じた内角高めの速球を引っ張って鋭いライナーをライト前に運び、代走と代わってベンチに下がった。
デイリースポーツによれば、先発メンバーは3回終了後に全員交代することになっていたが、4回に打席が回ってくるイチローに「もう1打席行くか?」と確認したところ、「イエス」と答えたという。
練習試合とは言え初実戦で初安打を放ったイチロー。ベンチに戻るとボンズ打撃コーチに肩を叩かれるなど、仲間からの祝福に表情を緩めたという。
レジェンドとの対戦に感激
先発投手のピメンテルはイチローがプロ7年目の98年に生まれた。「打者を気にせず、ストライクを投げることだけを考えていましたが、顔を見た瞬間に『あのイチローがここにいるっ!』って緊張してしまった。将来殿堂入りする打者と対戦できてとても光栄です」とレジェンドとの対戦にしきりに感激していたという。
イチローに憧れて背番号「51」をつけているという4年生遊撃手のロペスは、昨年の練習試合に続いて2年連続で顔を合わせ、「また同じフィールドに立ててうれしかった。いい思い出になります」と笑顔を見せた。
この練習試合は、マッティングリー監督の初采配だった。指揮官は、大学生相手だったが10安打5得点で勝った試合を振り返り、「まだ技術的なことをうんぬん言っても仕方がないが、全体的に実に良かった」とうなずいた。
大記録にあと65本と迫るシーズンは、約1カ月後に開幕する。