イチロー伝説
日米通算4192安打(日本1278本、メジャー2914本)
イチローがメジャー歴代2位のヒット数を誇る「球聖」タイ・カッブの4191安打をついに超えた。
■日米通算4192安打の金字塔
マーリンズのイチロー外野手が現地15日、敵地でのカージナルス戦に「2番・ライト」で先発出場。初回の第1打席でライト前ヒットを放った。日米通算4192安打とし、並んでいたメジャー歴代2位のタイ・カッブ(通算4191安打)を超えた。
この日の相手先発は過去の対戦打率・296(115打数34安打)のラッキー。対戦回数がメジャーで最も多い右腕に対し、一回の打席は1ボールからの2球目、148キロの真ん中直球をライナーでライト前へ弾き返した。
The bat and ball from Ichiro's 4,192nd hit is now authenticated by @MLB! #LetsGoFish pic.twitter.com/4oq98q2jzl
— Miami Marlins (@Marlins) 2015, 8月 15
前日の試合で並んでいた歴代2位のタイ・カッブを超える日米通算4,192安打。一塁に達すると、敵地ファンが総立ちでその偉業を祝福。イチローは右手でヘルメットを取り、スタンドを見渡しながら感謝の意を表した。
Ichiro passes @MLB legend, Ty Cobb. Here’s professional hit No. 4,192: http://t.co/S6sUJr1v7B #Marlins pic.twitter.com/EnzSCp20gI
— Miami Marlins (@Marlins) 2015, 8月 15
■「祖父と似ているイチロー。見て楽しい」
日本では「球聖」と呼ばれる1世紀前のレジェンドであるタイ・カッブの孫にあたるハーシェル・カッブ氏(72)が、日本のスポーツ紙のインタビューに答えた。
イチローのプレイスタイルは、祖父に似ているという。
ハーシェルさんは、「野球好きは血筋なのか、今でも欠かさずメジャー情報はチェックしているし、試合観戦もよくする。打者ではイチローが見ていて楽しいね。打ってもよし、走ってもよし。パワーだけがすべてじゃないことをプレーで体現している。祖父がもし今現役だったら、きっと似たタイプの選手だったのではないか。祖父が41歳までに積み上げた安打記録を、41歳のイチローが破るというのも、偶然を感じずにはいられない」と語った。
■タイ・カッブ
タイラス・レイモンド・カッブ(Tyrus Raymond Cobb, 1886年12月18日 - 1961年7月17日)は、アメリカ合衆国のジョージア州ナロウズ出身のプロ野球選手(外野手)。アメリカ野球殿堂入りの第一号選手である。
タイ・カッブは日本では「球聖」と冠され、アメリカでは「メジャー史上、最も偉大かつ最も嫌われた選手」と言われている。また、世界野球史上唯一の打撃全タイトル制覇、六冠王を達成した選手。
1909年の成績は素晴らしいもので、野球史上初となる、首位打者、本塁打王、打点王、最多安打、盗塁王、最高出塁率の全タイトル制覇で六冠王を達成。
1911年、自身初の打率4割に到達。キャリア最高の打率4割2分を達成。イチローでもなしえていない打率4割はキャリアで3度記録。通算打率.366
- 1911年 打率.420(591打数248安打)
- 1912年 打率.409(553打数226安打)
- 1922年 打率.401(526打数211安打)
さらに、1911年は、自身4回目の三冠王で、この年は満票でのMVP選出。
強い闘争心と勝つためには手段を選ばない事などから「最高の技術と最悪の人格の持ち主」と形容されたストイックな選手でもあった。