マーリンズのイチロー外野手が現地14日、カージナルス戦の5回にレフト前ヒットを放ち、メジャー歴代2位のタイ・カッブに並ぶ日米通算4191安打を記録した。
イチロー伝説
積み上げた記録「4191安打」の内訳は、MLB通算2913安打、NPB通算1278安打。
球聖を越えるマイルストーンは確実だが、ピート・ローズの4256安打まで残り65安打と迫り、来シーズンの更新も現実味を帯びてきた。
【日本人選手情報】イチロー、4打数1安打。日米通算4,191安打(メジャー通算2,913安打、日本通算1,278安打)とし、タイ・カッブに並ぶ! [http://t.co/cWNVoD1j4F] pic.twitter.com/hVaBuEFK7k
— MLB Japan (@MLBJapan) 2015, 8月 15
その瞬間、敵地セントルイスの中継局「FOX スポーツ・ミッドウェスト」の実況は、偉業を伝えた。
「これはヒットです。彼はプロとしてタイ・カッブの安打数4191本に並びました。マーリンズの右翼手が今夜、歴史を作りました」
イチロー、カッブに並ぶ!大リーグ歴代2位の通算4191安打に日米通算で並びました。レッズなどで活躍したピート・ローズが持つ大リーグ歴代最多の4256安打まであと65本です(サンスポ編集部) http://t.co/LXStNc6Bpv pic.twitter.com/Wu9FJFsJEm
— SANSPO.COM公式 (@SANSPOCOM) 2015, 8月 15
一塁上で表情を引き締めるイチローを大写しにした敵地の中継では「プロ通算4191安打 タイ・カッブに並ぶ」と紹介された。
敵地ブッシュスタジアムでもイチローの偉業にスタンディングオベーションで讃える観客がいた。
この日は4打数1安打で打率は.253。カッブ超えは明日以降に持ち越しとなった。
◆大リーグ通算安打の歴代上位(8月14日現在)◆
※は現役、★は殿堂入り
順 安打 選手(主な所属)
(1) 4256 P・ローズ(レッズ)
(2) 4191 ★T・カッブ(タイガース)
4191 イチロー日米通算
(3) 3771 ★H・アーロン(ブレーブス)
(4) 3630 ★S・ミュージアル(カージナルス)
(5) 3515 ★T・スピーカー(インディアンス)
(7) 3430 ★H・ワグナー(パイレーツ)
(8) 3419 ★C・ヤストレムスキー(Rソックス)
(9) 3319 ★P・モリター(ブルワーズ)
(10)3314 ★E・コリンズ(アスレチックス)
(11) 3283 ★W・メイズ(ジャイアンツ)
(12) 3255 ★E・マレー(オリオールズ)
(13) 3252 ★N・ラジョイ(インディアンス)
(15) 3154 ★G・ブレット(ロイヤルズ)
(16) 3152 ★P・ウェイナー(パイレーツ)
(17) 3142 ★R・ヨーント(ブルワーズ)
(18) 3141 ★T・グウィン(パドレス)
(19) 3110 ★D・ウィンフィールド(ヤンキース)
(20) 3060 ★C・ビジオ(アストロズ)
(21) 3055 ★R・ヘンダーソン(アスレチックス)
(22) 3053 ★R・カルー(ツインズ)
(23) 3042 ※A・ロドリゲス(ヤンキース)
(24) 3023 ★L・ブロック(カージナルス)
(26) 3011 ★C・アンソン(カブス)
(27) 3010 ★W・ボッグス(Rソックス)
(28) 3007 ★A・ケーライン(タイガース)
(29) 3000 ★R・クレメンテ(パイレーツ)
(30) 2987 ★S・ライス(セネターズ)
(31) 2961 ★S・クロフォード(タイガース)
(32) 2943 ★F・ロビンソン(オリオールズ)
(34) 2932 ★W・キーラー(スーパーバス)
(35) 2930 ★J・ベックリー(カージナルス)
(35) 2930 ★R・ホーンスビー(カージナルス)
(37) 2927 ★A・シモンズ(アスレチックス)
(39) 2884 ★Z・ホイート(ロビンス)
(40) 2880 ★F・フリッシュ(カージナルス)
(41) 2877 O・ビスケル(インディアンス)
(42) 2876 ★M・オット(ジャイアンツ)
(43) 2873 ★B・ルース(ヤンキース)
タイ・カッブ
タイラス・レイモンド・カッブ(Tyrus Raymond Cobb, 1886年12月18日 - 1961年7月17日)は、アメリカ合衆国のジョージア州ナロウズ出身のプロ野球選手(外野手)。アメリカ野球殿堂入りの第一号選手である。
タイ・カッブは日本では「球聖」と冠され、アメリカでは「メジャー史上、最も偉大かつ最も嫌われた選手」と言われている。また、世界野球史上唯一の打撃全タイトル制覇、六冠王を達成した選手。
1909年の成績は素晴らしいもので、野球史上初となる、首位打者、本塁打王、打点王、最多安打、盗塁王、最高出塁率の全タイトル制覇で六冠王を達成。
1911年、自身初の打率4割に到達。キャリア最高の打率4割2分を達成。イチローでもなしえていない打率4割はキャリアで3度記録。通算打率.366
- 1911年 打率.420(591打数248安打)
- 1912年 打率.409(553打数226安打)
- 1922年 打率.401(526打数211安打)
さらに、1911年は、自身4回目の三冠王で、この年は満票でのMVP選出。
強い闘争心と勝つためには手段を選ばない事などから「最高の技術と最悪の人格の持ち主」と形容されたストイックな選手でもあった。