MLB2014
ベースボールの原点を楽しませてくれた 敗れたロイヤルズにも賛辞を贈りたい
2014年のワールドシリーズは、サンフランシスコ・ジャイアンツが4勝3敗で、カンザスシティー・ロイヤルズを下してワールドチャンピオンに輝いた。
負けたとはいえベースボールファンをわくわくさせたロイヤルズの戦い方には賛辞が贈られるだろう。今ポストシーズンでのロイヤルズの快進撃を目撃したすべてのファンは、その戦い方にベースボールが本来持っているもう一つの楽しさを味わったのではないかだろうか。
万年Bクラスのチームが、大都市の金満球団にはないドラフトからの育成でチームを作り、ここ数年でその成果を実らせ、29年ぶりというポストシーズンを勝ち上がる姿は、全米の関係者を驚かせた。
多くの延長戦を含む接戦の連続も強力なブルペン陣と機動力で勝ち抜き、ビッグネームをそろえたチームをアップセットしていった。
Here's how the #Royals line up for Game 7 at #TheK. #TakeTheCrown pic.twitter.com/09r9QPbPc7
— Kansas City Royals (@Royals) 2014, 10月 29
シャープな打撃でブレイクした1塁手エリク・ホズマー。驚異的な守備範囲でベテラン記者たちをも驚がくさせたセンターのロレンゾ・ケイン。脚のスペシャリストであるジャロッド・ダイソン。説明するまでもないがライトは青木宣親。
投手陣では、童顔から100マイル(約160キロ)前後の真っすぐを投じたルーキーのヨーダノ・ベンチュラ。豪球の連投で名だたるスラッガーたちを震撼させたケルビン・ヘレーラ、ウェード・デービス、グレグ・ホランドのブルペン三銃士などなど。
最後は“王朝時代”といわれるジャイアンツに屈したが、カンザスの若手メジャーリーガー達は、清々しいロイヤルブルーの印象を与えてくれ、ベースボールファンにとっての10月を間違いなく楽しいものにしてくれたといえるだろう。
青木のジャイアンツ移籍でロイヤルズへの興味は半減したが、2015年シーズンも彼らのようなチームが出てくることに期待したい。
※この記事は、昨年12月10日の記事をリライトしたものです。