ダルビッシュ有やブレイク・スネルらを補強し、リーグ1位のチーム防御率を誇るパドレスが5連勝している。
オフに補強した強力投手陣が強み
5連勝中の勝利投手と各投手の防御率は下記だが、投手たちの防御率の良さがわかるだろうか。過去10試合では8勝2敗だ。
勝 ジョー・マスグローブ ERA2.86
勝 ミゲル・ディアス ERA1.13
勝 ディネルソン・ラメット ERA2.25
勝 ダルビッシュ有 ERA1.81
勝 ピアース・ジョンソン ERA3.38
※ERA=防御率
同地区ライバルのジャイアンツとは5勝4敗、ドジャースとは4勝3敗で1~2点差の僅差の試合が16戦中10試合と先発、ブルペンとも良く持ちこたえているのが分かる。
チームの打撃成績は、主力のエリック・ホズマーやウィル・マイヤーズ、フェルナンド・タティスJr.らが新型コロナのプロトコルで戦列を離れているのも原因だが、チーム打率でリーグ6位(MLB13位)、チームOPSでMLB21位、本塁打数で同13位、得点数で同12位と、それほど好調でもない。
打線自体はマニー・マチャドやトミー・ファムらに加えて、若手のジェイク・クロネンワースらも台頭して他チームとそれほど遜色のない選手が揃っているが、やはり好調の原因は昨年から今年にかけてのオフに大補強した投手陣の踏ん張りを見逃すことはできないだろう。
大谷が3戦連発でもブルペンが崩壊、5割にも浮上できない状況
それに引き換えエンゼルスは、大谷翔平が好調だが、誰が見ても明らかなとおり投手陣が足を引っ張て地区4位と波に乗れない状態が続いている。
見るに見かねてレイズからハンター・ストリックランドという右利きのリリーバーを追加したが、リーグ15位のチーム防御率でどうにもならない。
頼りの主砲マイク・トラウトも右ふくらはぎを痛めて6~8週間の戦線離脱になる可能性があり、大谷翔平とジャレッド・ウオルッシュの活躍だけが明るい話題だ。
2010年以降、まともに投手陣の整備をしてこなかったツケが回ってきているもので、傘下ファームからも挙がってくる選手も少なく2017年ドラフト2巡のグリフィン・キャニングが定着しているぐらいだ。
プロスペクトの投手が、何人かいるので来季以降に期待したい。
プーホルス、トラウト、アップトン、レンドンなど野手には途方もない大金をつぎ込んでいるが、前任のGMに能力がなかったのか、オーナーの好みなのか大艦巨砲主義のチーム編成には首をかしげたくなる。ファンの悲鳴が聞こえてきそうだ。
大谷翔平の加入が奇跡的で、戦力的にも興行的にも彼の存在感の大きさが分かる。