MLB契約情報
レッドソックスは16日(日本時間17日)、NPBロッテから海外フリーエージェント(FA)権を行使してメジャーリーグ移籍を目指していた澤村拓一投手の正式契約を発表した。
The #RedSox today signed RHP Hirokazu Sawamura to a two-year contract, with a dual club/player option for the 2023 season.
To make room on the 40-man roster, the club designated LHP Jeffrey Springs for assignment.
— Red Sox (@RedSox) February 16, 2021
日本のメディアでも「スポーツ報知」などが既に契約に合意したことを報じていたが、ようやく球団から正式に発表されたようだ。
2年契約で3年目はミューチュアル・オプション
契約は2年契約で3年目の2023年は球団、選手の双方が選択権を持つミューチュアル・オプション(Mutual Option)になったようだ。
ほかの情報では2年300万ドル(約3億1600万円)に複雑なインセンティブがついてトータルで765万ドル(約8億円)になるということも報じられている。
この契約でレッドソックスは40人枠から左腕の救援投手ジェフリー・スプリングス(28歳メジャーキャリア3年)を外す措置をとった模様。
金額はともあれ、澤村にとっては、メジャー契約できたことは大きかった。
当然のことと思われる方も多いが、メジャーリーグでは40人枠の選手だけが「メジャーリーガー」という優遇された扱いで、ロースター契約の壁は厚く、今オフも多くの元メジャーリーガーたちがマイナー契約を余儀なくされ、もうすぐ始まるスプリングトレーニングでなノンロースター・インバイティー(枠外選手)としてふるいに掛けられる厳しい競争が始まる。
周囲からの雑音を消すには結果が必要
大家友和(1999~2001年)
野茂英雄(2001年)
松坂大輔(2007年~2012年)
岡島秀樹(2007~2011年)
斎藤隆(2009年)
田澤純一(2009~2016年)
上原浩治(2013年~2016年)
澤村拓一(2021年~)
レッドソックスの日本人選手は8人目。4月に33歳になる澤村は栃木・佐野日大高から中大を経て2011年ドラフト1巡ピックで巨人に入団。1年目に先発で11勝を挙げて新人王に輝き、2015年に抑えに転向して36セーブ、2016年は37セーブで「セーブ王」のタイトルを獲得した。
昨季は巨人で防御率6.08と苦しんだが、9月にロッテへトレード移籍。心機一転して底力をだして22試合で防御率1.71と活躍し、チームを13年ぶりの2位とクライマックスシリーズ(CS)進出に導いた。
NPB通算で48勝52敗75セーブ、通算防御率2.77、WHIP1.18。
東部の名門球団レッドソックスは熱狂的なファンが多いことでも知られ、メディアも厳しい。昨季は、地区最下位に沈み。ライバルヤンキースとの戦いも待っている。
そうしたプレッシャーも相当なものだが、良く滑るボールや寒暖差の大きい気候、西海岸への長距離移動による時差ボケなど、試合以外の部分での順応も求められる。
周囲からの雑音も激しいだけにそれらを打ち消すには岡島や上原が見せたような結果を出すことが何よりも大事だ。
フェンウェイパーク@ボストンでの名物、ニール・ダイアモンドの“スウィート・キャロライン”が流れる8回に澤村が登場してヤンキース打線を抑え込む姿に期待したい。
Hirokazu Sawamura’s contract with the #RedSox is a 2-year deal worth $3 MM, per .@Ken_Rosenthal.
— Tyler Milliken (@tylermilliken_) February 15, 2021
There’s an option for a 3rd year described as “conditional and complex,” that can push the $ to $7.65 MM if all performance bonuses and escalators are hit.#DirtyWater | #MLB pic.twitter.com/xXfg77pd0E
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