先日、ツインズの主軸打者ジョシュ・ドナルドソンの故障者リスト（IL)入りを紹介したが、好調のヤンキースでもジャンカルロ・スタントンが故障者リストに登録される見込みであることをアーロン・ブーン監督が公表している。
スタントンは、レイズとのダブルヘッダー第2試合に「4番・指名打者」で先発出場したものの、左ハムストリングの張りを訴えて途中交代。ブーン監督によると、スタントンは4回表に暴投で二塁へ進んだ際に左ハムストリングの張りを感じたという。
今季ここまで14試合に出場して打率.293、3本塁打、7打点、OPS1.038をマーク。この日のダブルヘッダー第1試合では今季3本目の本塁打を放ち、チームの勝利に貢献していた。
昨年は、開幕直後から左上腕二頭筋の故障で故障者リスト入り。その後も左肩、左ふくらはぎ、膝の故障で18試合の出場にとどまった。ポストシーズンでもALCS第1戦では本塁打を放ったが、内野安打で出塁した際に右大腿四頭筋を痛めて翌日は先発から外れた。
スタントンは2014年、北米プロスポーツ史上最高額となる13年総額3億2500万ドル+出来高（2028年は2500万ドルの球団オプション付き）で契約。しかし、高額契約の割には14年以降150試合以上出場したのは17年、18年の2年間しかなくコスパの悪い選手（長期契約のリスクを抱えた選手）かもしれない。
しかしながら今回の故障は、誰もスタントンを攻められないだろう。開幕前の準備期間があまりにも短かったからだ。これはすでに多くのメディアでもその論調が目立つが、結果的にはそう考えざるを得ないだろう。
2020年のメジャーリーグは開幕が大幅に遅れた割には準備期間が短く、現地8月4日だけでも30名を超える選手たちが故障者リストに登録されている。
IL入りした主力選手
■ジョシュ・ドナルドソン ふくらはぎ痛
ツインズは、オフに4年9200万ドルの契約を結んだベテラン野手ドナルドソンの故障が長引くリスクを回避するために慎重策をとったもので8月4日にさかのぼって10日間ILに登録した。ドナルドソンは2017年に右ふくらはぎ痛による離脱の影響で113試合の出場に留まり18年にも同じ右ふくらはぎ痛を再発して再離脱している。
■マイク・ソローカがアキレス腱断裂
ブレーブスの若きエース右腕マイク・ソローカがメッツ戦の3回表に一塁のベースカバーへ走ろうとした際に右足を負傷。ブレーブスは試合後、ソローカが右アキレス腱断裂により今季の残り試合を欠場することを発表した。
■シモンズ（エンゼルス）は足首を負傷。
2018年6月に右足首を痛めて故障者リスト入りした際は、最少日数で戦列復帰を果たしたが、昨年5月にも内野安打の際に左足首を痛め、1ヶ月以上にわたって戦線離脱した。
球界を代表する打てるショートストップだけにエンゼルスにとっては大きな戦力ダウンになる。なお、エンゼルスはオフに大型長期契約で獲得したアンソニー・レンドンが戦列に復帰。先発ローテーション投手のフリオ・テーランも復帰間近。
■カージナルスのマイルズ・マイコラスは右前腕の屈筋腱の修復手術を受けるため、2020年シーズンの残り試合を欠場することになった。マイコラスは、オフにPRP注射による治療を受けたものの、十分に回復せず、スプリング・トレーニングの大部分を欠場していた。
■アストロズのエース右腕のジャスティン・バーランダーがMRI検査を受けた結果、右前腕を痛めていることが判明し、今季の残り試合を欠場することが濃厚となった。
ダスティ・ベイカー監督は今季中の復帰が困難であることを明言。サイ・ヤング賞右腕のバーランダーが離脱するダメージの大きさは計り知れない。
■レンジャーズでは今季初登板のコリー・クルーバーが1イニングを投げただけで降板。クルーバーは最初の数球を投じたところで右肩の張りを感じ、徐々に張りが強くなっていったという。クリス・ウッドワード監督はあくまでも予防措置であることを強調したが、「明日には良くなっているといいんだけど」と不安げな様子だったという。
■ブルージェイズではクローザーのケン・ジャイルズが右肘の痛みによりイニングの途中で降板。2点リードの9回裏に登板し、二死後に満塁のピンチを招いたジャイルズは、崔志萬（チェ・ジマン）に対してカウント3-0となったところでチャーリー・モントーヨ監督とトレーナーに付き添われてマウンドを降りた。
■ドジャースでは球界を代表する左腕クレイトン・カーショー投手が腰の張りのために23日に負傷者リスト（IL）入りして開幕投手を緊急回避。新人右腕ダスティン・メイ投手が代役として開幕戦に登板した。
▽Information source
www.rosterresource.com/mlb-transaction-tracker/
