年俸の扱いを巡り労使が対立しているメジャーリーグだが、17日(日本時間18日)にメジャーリーグ機構(MLB)のロブ・マンフレッド・コミッショナーは選手会(MLBPA)のトニー・クラーク専務理事と会談した。
65試合が落としどころ?
複数のメディアの情報を総合すると7月19日(日本時間20日)に開幕する「シーズン60試合案」を提案したことを明かした。
One more time: Union would figure to counter, perhaps with goal of settling at 65 games. With full pro-rated salaries, that number would get players ~40 percent of their original projected earnings for 2020. Per @JaysonSt, 66 games might work best for scheduling purposes. https://t.co/Dyu3JqNCdg
— Ken Rosenthal (@Ken_Rosenthal) June 17, 2020
ジ・アスレチックのケン・ローゼンタールによると
MLBは4度目の提案をMLBPAにした。
①70日間で60試合実施
②7月19日、もしくは20日開幕
③年俸は完全日割100%
④拡大プレイオフを今季と来季に実施
⑤異議申し立て権利の放棄
この5項目が中心になった代替え案を提示した。
当初の6月10日にスプリングトレーニングの再始動をする案がすでに遅れている以上、7月4日の「82試合案」は日程的に不可能。
一部で、損をしてまで今季は開幕しなくてもよいと考えるオーナーもいて、82試合からシーズンの3割程度の試合数になる50試合という案がオーナーサイドから上がっていた。
MLB(オーナー側)としては無観客試合による収入減を考えると試合数に応じた「完全日割」は保証できないとし、MLBPAが主張する3月に取り決めた「試合数に応じて年俸を支払う完全日割100%」を撤回。
そのうえで1試合でも多くの試合数を主張するMLBPAに対抗案として50試合前後の案をだした。これなら「完全日割」と計算しても選手たちに支払う報酬は3割程度で済むからだ。
ケン・ローゼンタールは「65試合」が落としどころとみている。これならば以前の50試合(3割)から4割程度になるからだ。完全日割100%が受け入れられた以上、MLPABは少しでも収入をアップしたいので60試合に上積みを要求するだろう。
結局、ビジネスライクなオーナー側と報酬減を少しでもカバーしたい選手たちの年俸の取り扱いを巡って「泥沼化」している状況は変わらない。
いつ、終止符が打たれるのだろうか?ファンからしてみれば、おもしろくもない状況が続いている。