メジャーリーグではルール4ドラフト (Rule 4 Draft) とも呼ばれている高校、大学、独立リーグなどのアマチュア野球選手を対象にした新人選手選択会議が現地3日からニュージャージー州シコーカスで始まった。
5月3日の記事でキャッチャーが全体1位指名されそうなので簡単に紹介したが、大方の予想通りオリオールズが1巡ピック全体1位でオレゴン州立大のアドリー・ラッチマン捕手を指名した。
MLBドラフト2019(ファースト・イヤー・ドラフト)はMLB規約の第4条に規定されていることから「ルール5ドラフト」と比べて「ルール4ドラフト」とも呼ばれている新人選手選択会議だ。
With the No. 1 overall pick in the 2019 #MLBDraft, the @Orioles select catcher Adley Rutschman from Oregon State University! pic.twitter.com/A03GlgpP7J
— MLB (@MLB) 2019年6月3日
MLB.comでも特集を組んで紹介していたが、チーム別の指名順は、1巡ピックの1番目がボルチモア・オリオールズ。
そのオリオールズが全体1位で指名したのが、オレゴン州立大学4年生のアドリー・ラッチマン。ベースボールアメリカ、MLB.com、ファングラフスで各1位評価の選手だ。
2年生の時にカレッジ・ワールドシリーズMVPで一気に知名度を上げた。30打数17安打は圧巻の成績で同シリーズ新記録だ。NCAAでもウエストコーストの大学が集まったPAC12で最優秀選手に選ばれ、アメリカ大学代表チームの一員で日米大学野球でも正捕手としてマスクをかぶっている。
打撃スタイルはスイッチヒッターで、タイプ的には、現カージナルスのマット・ウィータース(ジョ-ジアテック出身)のようなイメージかもしれない。ウィータースは07年にオリオールズが1位(全体5位)で指名している。
キャッチャーは、野球をやってた人なら、誰もが知ってる過酷なポジション。故障も多く、選手寿命にも影響することからアメリカでも最近は少年リーグで希望者が少ないポジションだ。
ラッチマンの指名は、ツインズが故郷の英雄ジョー・マウアーを選択した2001年以来のキャッチャーとしての全体1位指名になった。ジョー・マウアーが引退した後にキャッチャーが全体1位で指名され、不思議な巡りあわせを感じるが、ちなみに、1965年から始まったMLBドラフトで全体1位指名のキャッチャーは6人。ラッチマンで7人目になる。
▼過去10年のドラフト全体1位指名選手と所属チーム
2018年 ケイシー・マイズ(タイガース傘下2A)
2017年 ロイス・ルイス (ツインズ傘下1Aアドバンスド)
2016年 ミッキー・モニアック(フィリーズ傘下1Aアドバンスド)
2015年 ダンズビー・スワンソン(ブレーブス)
2014年 ブレイディ・エイケン(インディアンズ傘下1A)
2013年 マーク・アペル(フィリーズ18年2月引退)
2012年 カルロス・コレア(アストロズ)
2011年 ゲリット・コール(アストロズ)
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