フラッグ・ディール・トレード情報
「買い手」球団の補強ポイント
メジャーリーグは夏のトレード期限前に「買い手」球団と「売り手」に分かれるが、ポストシーズンに望みを託す「買い手」と予想される球団の補強ポイントを考えていきたい。
まずはアメリカンリーグ。西部地区はアストロズが16ゲーム差で独走状態。中部地区は、昨年の覇者インディアンスとロイヤルズ、ツインズが1.5ゲーム差で混戦模様。
東部地区はヤンキースの勢いがなくなって、レッドソックスが4ゲーム差をつけて首位。しかし、ワイルドカードでは、3位のレイズや4位のオリオールズまで可能性が残る。
ということで、この時点で「買い手」になりそうなのが下記のチームで、ポストシーズンを睨んでの補強に出る可能性がある。
【レッドソックス】
パブロ・サンドバル三塁手が不良債権化して、この数年、三塁手が補強ポイント。大きく負け越しているパイレーツが売り手になればユーティリティのジョシュ・ハリソン内野手は魅力。今季は82試合で打率.280、出塁率.360、OPS.793。
ただ、現在29歳で2018年は1025万ドル、19年と20年は、いずれもチームオプションで、それぞれ1050万ドル、1150万ドルとリーズナブルな契約が残っているため、パイレーツが手放す可能性は低い。
三塁手の補強は、マーティン・プラドに関心があることをマーリンズ側に伝えているという情報もあり、今季は1150万ドル、18年1350万ドル、19年が1500万ドルという年俸がネックになってくるだろう。
【ヤンキース】
ヤンキースもA.ロッドが抜けた後の三塁が迫力不足。一塁も若手が育つまでは時間がかかりそうで、それは、昨年の本塁打王クリス・カーターが2割そこそこの打率でもアクティブロースターを出入りしていることを考えれば明白だろう。
ヤンキースは一塁に10名の選手を起用している。アスレチックスのヨンダー・アロンソ。マイアミ・マーリンズのジャスティン・ボーアに興味を示している。
スターリン・カストロ二塁手が手首を痛めたことも不安材料で、ここでもマーリンズのマーティン・プラドの名前が浮上していた。
パドレスのユーティリティでWBCでもベネズエラ代表として出場したヤンガービス・ソラーテ内野手の名前も挙がっているが6月後半から10日間の故障者リスト入りしている。
【アストロズ】
エースのダラス・カイケルが10日間DL、今季獲得したチャーリー・モートン投手もDL入りして6週間が経った。ホワイトソックスの先発ホゼ・キンターナにオフから白羽の矢を立てているみたいだが、29歳で今季700万ドル、18年885万ドルのリーズナブルなエースをホワイトソックスがリリースするとは考えにくい。
先発よりも、AL14位のブルペン陣の補強が優先かも知れない。ルーク・グレガーソン投手あたりがパフォーマンスを落としているのが気になる。