例年7月31日がトレード・デッドラインだが、今季は開幕が遅れたこともあり多少ずれて、米東部時間8月2日の午後6時(日本時間3日午前7時)に設定されている。
フラッグディール・トレード情報
トレードデッドラインが近づく中、10月(ポストシーズン)を戦う球団は、場合によっては複数のピースを追加するなどブルペンや足りない戦力をアップグレードする必要がある。
逆にポストシーズンの可能性が亡くなった球団は、来季以降を見据えた編成に切り替える。
ここでは今季の「買い手」「売り手」「どちらか微妙」の3パターンに絞ってこの夏のフラッグディール・トレードにおける「買い手」と「売り手」を考えていきたい。
☆「買い手」球団
ヤンキース(66勝31敗、勝率.680)
ブルージェイズ(53勝43敗、勝率.552)
レイズ(52勝43敗、勝率.547)
アストロズ(64勝32敗、勝率.667)
東部地区の上位3球団は、ほぼ確定のような気がする。西部地区のアストロズもほかに同地区で脅威になる球団もないことからほぼ確定。
データサイト「ファングラフス」でも地区優勝、プレーオフの可能性とも100%になっている。
☆「どちらか微妙」球団
ツインズ(52勝44敗、勝率.542)
ガーディアンズ(48勝46敗、勝率.511)
ホワイトソックス(48勝48敗、勝率.500)
中部地区は優勝争いが混沌としており、今の時点ではツインズが首位だが、2位ガーディアンズや3位のホワイトソックスにも十分優勝の可能性がある。
レッドソックス(48勝48敗、勝率.500)
オリオールズ(47勝48敗、勝率.495)
マリナーズ(51勝45敗、勝率.531)
レンジャーズ(43勝51敗、勝率.457)
地区優勝まで届かないものの1枠増えたワイルドカードに望みをつなぐ球団としては地区4位のレッドソックス。
レッドソックスは球宴後のブルージェイズ3連戦に3連敗したのが痛い。明日からのガーディアンズ戦4連戦を含む7試合も負け越すようだとかなり可能性が低くなる。
オリオールズも5割ラインで大胆に「買い手」になることも「売り手」になることもなさそう。売るとすればリリーバー数人ぐらいだろうか。
さらに、西部地区のマリナーズとレンジャーズも可能性があるだろう。特に14連勝したマリナーズは51勝45敗でワイルドカード圏内に入っており、本来なら「買い手」球団になると思われるが、アストロズに3連敗したので、このカテゴリーに入れた。
レンジャーズもゼロではない。残りのマリナーズ、エンゼルスの7試合を全部勝てば、多少は可能性が出てくるので、「売り手」に回ることはなくなるだろう。
★「売り手」球団
ロイヤルズ
タイガース
アスレチックス
ワイルドカード枠が2枠から3枠になったので現時点でも見極めにくい状況だが、エンゼルスの可能性は1.1%。ロイヤルズが0.1%。
エンゼルスは、次節がロイヤルズ、レンジャーズで奇跡の7連勝でも借金8と苦しい位置だから、大谷翔平は応援しているが、冷静に俯瞰して、ほぼ無理だろう。誰を売りに出すのか、噂ではシンダガードあたりの名前が挙がっている。
エンゼルスは選手の補強より新監督を探したほうが良いかもしれない。それとことごとく失敗している補強戦略を考えると新GMを成功している球団からヘッドハンティングしたほうが良いだろう。