ウィンターミーティングが終わりメジャーリーグではハッピーホリデー(クリスマス休暇)を前にニューイヤーを新チームで迎えたい選手たちの契約が続々と決まっていくのが例年のパターンだが、2019年ナ・リーグMVPのコディ・ベリンジャー外野手(兼一塁手)の移籍先がヤンキースに決まった。
MLB移籍情報
日本時間12月18日、ヤンキースとカブス間でトレードが成立。コディ・ベリンジャーが父も在籍したヤンキースへ移籍することが決まった。親子でピンストライプのユニフォームに袖をとおすのは4組目らしい。
Of the $5 million the Cubs are sending to the Yankees in the Cody Bellinger trade, $2.5 million will cover his 2025 salary, per source. The remaining $2.5 million will either cover the buyout if he doesn't exercise his player option for 2026 or Bellinger's 2026 salary if he does.
— Jeff Passan (@JeffPassan) December 17, 2024
このトレードではカブスがベリンジャーに金銭(500万ドル)を付けて放出、交換要員としてヤンキースは右腕コディ・ポティートを差し出した。
カブスとベリンジャーの契約は2025年年俸2750万ドル、2026年が2500万ドルの選手オプション(またはバイアウト500万ドル)で、結果的にベリンジャーの残り契約のうち500万ドルはカブスの負担となる。
29歳のベリンジャーはドジャース時代の2017年に新人王、2019年にはMVPを受賞したスター候補だったが、2021年は打率.165、OPS+44とスランプに陥り、2022年はやや調子を戻したが、それでも打率.210、OPSプラスも平均値以下の88。
年俸と成績が見合わなくなった結果、2022年オフにドジャースからノンテンダーFAとなった。
カブスへ移った2023年に打率.307、26本塁打、97打点、20盗塁、OPS.881と復活を遂げたが、カブスと再契約を結んだ今季は130試合に出場して打率.266、18本塁打、78打点、OPS.751と低調な数字。またしてもバッティングの粗さを露呈したシーズンだった。
シーズン終了後、選手オプションを行使してカブスに残留したが、好打者カイル・タッカーが加入したことで余剰戦力となり、カブスはコスパの悪いベリンジャーの受け入れ先を探していた。
ヤンキースからカブスへ移籍するポティートは30歳の右腕。2年ぶりにメジャー昇格したレベルの投手で、ベリンジャーほどの実績はない。今回のトレードは、余剰戦力になったベリンジャーを放出してペイロールを削減したいカブスの思惑が見えるトレードだ。
ヤンキースの外野陣は、アーロン・ジャッジしか確定していない状況。ヤンキースタジアムは誰もが知る打者有利の球場でベリンジャーがセンターまたはレフトの正外野手として名門ヤンキースで結果を残せば、再びFA市場へ出て長期契約を目指すことも可能だ。
ヤンキースは先日、ブレーブスからFAとなっていた30歳のマックス・フリードと8年総額2億1800万ドルで契約。これは左腕投手としては史上最高額だ。そしてフリードの発表から約8時間後、カブスとのトレードを成立させベリンジャーの獲得を発表した。
Yankees reportedly acquire OF/1B Cody Bellinger from the Cubs, per multiple reports including @MLBNetwork insider @JonHeyman . pic.twitter.com/wicwdpABO1
— MLB (@MLB) December 17, 2024
投打の大物が一気に加入したことで、ヤンキースファンはSNSなどで「素晴らしい契約だ」、「やったぜ、試合が楽しみだ」、「ベリンジャーを待っていた」、「キャッシュマンGMよくやった」などの歓喜し、歓迎した。
今オフの目玉だったフアン・ソトの争奪戦には敗退したが、一挙に大物二人を手に入れたのは、ドジャースにはワールドシリーズで敗退したが、来季もリーグのコンテンダーとしての意気込みが感じられる。