まだ、スプリングトレーニングも始まっていないが、早くもニューヨークのメディアは、メッツの開幕投手の記事をレポートしている。
「ニューヨーク・ポスト」は、メッツの指揮官テリー・コリンズが、正式発表はしていないが4月3日のシティフィールドでの開幕戦にノア・シンダーガードを起用する方針という内容の記事を掲載している。
ここでも何度か紹介したが、シンダーガードは、金髪のロングヘアーを振り乱して100マイルちかい速球で打者をねじ伏せる姿が、アメリカンコミックのスーパーヒーローである“マイティ・ソー”に似ていることから「Thor(ソー)」のニックネームで絶大な人気がある。
まだ24歳、キャリア3年目だが、昨年は文句のないシーズンを送った。31試合、14勝9敗、防御率2.60、WHIP1.15。
200イニングこそ超えなかったものの、FIP2.29という数字もその内容の良さを証明している。防御率リーグ3位。三振数219は同4位タイ。K/9(9イニング平均の三振数)10.7はリーグ4位だった。
そうしたスタッツもさることながら昨年のワイルドカードゲームでジャイアンツのマディソン・バムガーナーと投げ合い、7イニング2安打完封したピッチングは圧巻だった。
メッツの2016年開幕戦は、マット・ハービーが務めた。そのハービーは7月6日にDL入りし、右肩(胸郭出口症候群)の手術を受けた。順調に回復しているというが、13年のトミージョン手術もあり15年に復活してカムバック賞を受賞したとはいえ無理はさせたくない。
ジェイコブ・デグロムも終盤不振で、利き腕の尺骨神経の損傷と診断され、手術を受けた。無事にキャンプインできる状態だが、前半戦はようすを見ながらのスロースタートにならざるを得ない。
左のスティーブン・マッツ。若手のセス・ルーゴ(防御率2.67)、ロバート・グセルマン(同2.42)。トミージョン手術明けのザック・ウィーラーなどはせいぜい4~5番手争い。
そうした事から、今季はシンダーガード中心の先発ローテーションになる。順調に行けばだが、開幕投手は誰が考えても当然だろう。