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【MLB移籍情報】メジャー110勝リンスカムの移籍先は?

 

現役続行を表明している元サイ・ヤング賞投手ティム・リンスカムの現況が複数のメディアで紹介されている。

 

MLB移籍情報

 

 

リンスカムに強い興味を示している球団は現時点ではない。代理人は同投手の契約については移籍先を選り好みするだろうと話しており、海外でのプレーにも消極的とのことだ。

 

今季33歳になるリンスカムは、2007年のメジャーデビューから15年までサンフランシスコ・ジャイアンツに所属。08年、09年とサイ・ヤング賞を受賞。

 

13年、14年とノーヒッターをマークしたが、その頃からパフォーマンスが低下。14年シーズンは低調で、終盤には先発ローテーションを外れ中継ぎに回った。

 

結局14年は12勝を挙げ、4年ぶりに勝ち越したものの、防御率は4.74と悪化し、さらにローテーションを外れたことで6年連続で継続していた規定投球回を越えることができなかった。

 

15年は、開幕当初こそ好調だったが、5月20日以降、全ての試合でQSを失敗。6月27日のロッキーズ戦で、2回に右腕に打球を受け緊急降板し、検査の結果、右前腕部の打撲と診断されDL入り。

 

9月3日には股関節の手術を受けたことでシーズン終了となり、連続2ケタ勝利は7年で途切れた。シーズン終了後にFAとなった。

 

ここでも紹介したが、昨年は5月6日にアリゾナ州にあるジャイアンツのキャンプ地を借り、メジャースカウト陣の前で公開練習を実施。5月19日にロサンゼルス・エンゼルスと総額250万ドル+出来高170万ドルの1年契約を結んだ。

 

その後、3Aソルトレイク・ビーズでの調整登板を経て、6月19日のオークランド・アスレチックス戦で、およそ1年ぶりとなるMLBのマウンドに立ち、6回4安打1失点で移籍後、初勝利をあげた。

 

だが、次第に打ち込まれるようになり、8月9日、マイナーに降格、そのままシーズン終了後にフリーエージェントになった。結局、9試合に先発登板して2勝6敗、防御率9.16と振るわなかった。

 

もともと5フィート11インチ(約180センチ)という恵まれない体型で、体全体を使った変則フォームは体に負担が大きく、とくに大きくストライドする投法が股関節の故障につながった。

 

11年までは平均球速92.8マイルが、12年以降は平均球速89.8に低下。もともと制球難で、球速の低下による三振率の悪化は彼にとって致命傷だったのかもしれない。

 

長髪がトレードマークで、4年連続でオールスターに選出されるなどジャイアンツの顔だった。また、ジャイアンツのワールドシリーズ優勝に3度貢献するなど、110勝89敗、防御率3.74の通算成績を残している。