「売り手」になったWソックス セール、キンターナ、ロバートソン放出は?
ポストシーズンに進出可能なチームが戦力を補強したり、「売り手」になったチームによるロースターのテコ入れ。そうした動きはウェーバー公示なしのトレード期限を前にメジャーの恒例行事のようになっている。
レッドソックスはクレイグ・キンブレル(ひざの手術)、上原浩治、カーソン・スミス(今季移籍、早々と故障)が故障者リスト。田澤純一の復帰は明るい材料だが、少なくともブルペンに1人は補強するとボストンの地元メディアは伝えている。
先発投手で生え抜きの右腕クレイ・バックホルツはトレード要員としてリリースが濃厚という情報もある。
すでに先発ローテにオールスター出場のドリュー・ポメランツを加え、ブルペンには抑えのアンダースロー投手ブラッド・ジーグラーをトレードで獲得しているレッドソックスだが、狙いはホワイトソックスののエース左腕クリス・セールとホゼ・キンターナという情報もある。
この2人のエリートクラス、特にクリス・セールに強い関心を示しているが、複数の球団がホワイトソックスに問い合わせているという噂が流れている。
さらに、クローザーのデビッド・ロバートソンもボストンにフィットするという記事もある。
ヤンキースのチャップマンやミラーが注目されているが、その動向が定まっていない現在のトレード市場でリリーフ投手としてはロバートソンも注目のひとり。
精力的に大型トレードを成立させてきたデーブ・ドンブロウスキー社長だけに可能性はある。
レンジャースやドジャースもセールに興味
クリス・セールに関しては、ドジャースやレンジャーズが興味を持っているとの情報がある。
ドジャースは大エースのカーショーがDL、レンジャーズはコルビー・ルイスとデレク・ホランドの復帰が遅れて場合によっては9月になりそうな気配があり、レッドソックスよりもローテーションの柱を必要としている。
ここへきてセールが、チームのロッカーを変えるかもしれないと思うエモーショナルな情報が入ってきた。
現地23日には、両リーグ単独トップの今季15勝目をかけてマウンドに上がるはずだったセールが、クラブハウス内での衝突に関わったとして、この日、登板予定だった地元でのデトロイト・タイガース戦の先発を回避した。
この“衝突”の詳細については調査中とのことだが、セールがこの日、試合で使用するスローバック・ジャージ(往年のユニフォーム)の着用を拒否し、打撃練習中に切り裂いてしまったことが問題になったと、米スポーツサイト『FanRag Sports』が第一報で伝えている。
ここでもお伝えしたが、セールは、今年の春季キャンプで球団がアダム・ラローシュ一塁手に息子をクラブハウスにつれてくることを禁じた件に関し、ケニー・ウィリアムス球団社長を公の場で非難。
現役引退を選択したラローシュのユニフォームを自身のロッカーにかけるなど、これに抗議する姿勢が見られていた。
プレイオフ争いに絡む複数の球団の動向に注目したい。