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岩隈久志9勝、評価高く今オフFAの注目株に!今日も毎回の10K、2回以降は完璧なピッチング

 

MLB移籍情報

 

 

マリナーズ岩隈久志投手が現地22日、敵地でのロイヤルズ戦に先発。7回を3安打無失点、今季最多10奪三振の好投で9勝目(4敗)を挙げた。

 

試合は11-2でマリナーズが連勝。岩隈は92球を投げ、ストライクは66球、防御率は3.67となり3年連続2桁勝利にも王手をかけた。

 

9月はここまで先発した3試合でQSと安定したピッチングを続けてきた岩隈だったが、その間の味方打線が沈黙、援護不足から我慢のマウンドが続いていた。

 

しかし、この日は大量得点に守られてストライク先行のピッチングが光った。

 

2回以降は6イニングをわずか71球とテンポの良いピッチングを見せた岩隈。7イニング全てで三振を奪い、10奪三振。2ケタ奪三振は今シーズン初、キャリア5度目となった。

 

前半戦は怪我の影響もありわずか5試合のみの登板。1勝しかできず、防御率5.22と低迷した岩隈だったが後半戦に入り復調。ここまで13試合に投げ8月のノーヒットノーラン含む8勝をマーク。本来の輝きを取り戻した。13試合中11試合でQSを記録し、防御率は3.14となっている。

 

 

ここでも再三紹介してきたが、岩隈久志は、このオフに契約が切れる。メジャーへ移籍して初めてのFAになるが、早くも水面下で調査がスタート。3年3000万ドル(約36億円)を超える好条件での争奪戦が必至の状況になってきたという。

 

岩隈は、昨季までのマリナーズとの契約を満了し、今季は球団側がオプションを行使する形で年俸700万ドル(約8億6800万円)という実績からすると格安で契約延長した。

 

今季に過去2年と変わらぬ成績を残していれば、年俸1400万ドル以上と単年あたり倍増する額で、2年以上の複数年契約が望めた。

 

ところが今季も故障による出遅れで、あのままFAとなれば、年俸800万ドル前後での単年契約、というのが米球界関係者の見立てとなっていた。来季35歳を迎える年齢は若くなく、プラス材料には見られないという評価だった。

 

昨年は、シーズン前の自主トレ中の不慮の事故だったが、これまで故障が多かった印象もある。ここから成績が大きく上向くことは考えにくい。ローテーション3、4番手候補というのがスカウティングレポートだったのではないか。

 

しかし、ノー・ノー以降、再評価され、このところの好投で岩隈株は急上昇している。

 

 

複数年契約も期待できる岩隈

 

このオフは、岩隈のほか、ブルージェイズのデービッド・プライスや、ロイヤルズのジョニー・クエト、レンジャーズのコール・ハメルズら、大物FA先発投手が目白押し。買い手市場であり、そういう意味では評価が抑えられやすい環境だ。

 

しかし、そうした買い手市場でも岩隈の契約は、このままケガなく無難にシーズンを終えた場合、800万の単年から年俸1200万ドル前後の2年契約まで上昇した。

 

来年の4月に35歳になる年齢のFA選手に関しては、各チームともに、オファーする際、3年以上の長期契約には慎重になる年齢だが、それに関してもこんな記事が掲載されていた。

 

米国在住スポーツライター丹羽政善さんによれば、先日、日本・韓国などアジア地区の調査も行う国際スカウトを含めた3人のメジャーのスカウトに聞いた話では「3年契約程度なら、さほどリスクはない」と、3人は口をそろえたという。

 

そのスカウトたちによれば――

 

「両コーナーにすべての球種をコントロールできる制球力がある。相手が積極的に振りにくる場面では、上手くボール球も使える。力で押さえ込むタイプではないが、投球術には目を見張るものがある」。

 

「彼は、パワー系のピッチャーではない。制球力、配球の妙で抑えるタイプだ」。

 

「パワー系のピッチャーは年齢が気になるが、岩隈に関しては、急に力が衰えるとは思えない。マリナーズが、独占交渉権のあるうちに再契約できなければ、かなりの金額で争奪戦になるのではないか」と高い評価を与えたという。

 

 

記事参考

http://thepage.jp/detail/20150817-00000002-wordleafs?page=2