MLB公式サイトによるとシアトル・マリナーズは2日(日本時間3日)、2018年に球団が選択権をもつ岩隈久志との1000万ドルの契約、ヨバンニ・ガヤルドとの1300万ドルの球団オプション(選択権)を破棄して行使しないことを発表した。
オプションを破棄した場合の選手に支払われるバイアウト(早期解約料)は、岩隈久志が100万ドル、ヨバニ・ガヤルドは200万ドルに設定されている。
両選手は事実上の戦力外通告で、退団が正式に決定し、フリーエージェント(FA)になった。
岩隈は、9月末には来季の復活に向けて内視鏡手術を受けた。これにより、FA市場で厳しい立場になる。
メジャー6年目の今季は右肩痛に苦しみ、6試合31イニングで0勝2敗、防御率4.35に終わった。5月3日のエンゼルス戦を最後に故障者リスト入りした。
岩隈は15年のシーズン終了後、一旦はドジャースと契約寸前まで行ったがメディカルチェックの結果、契約には至らなかった。
その後、マリナーズと再契約して16年は199イニングで16勝(12敗)、防御率4.12をマーク。今季の投球回数と合わせて324イニング(残り125イニング)を投げれば、18年は1500万ドル(約17億円)の契約が自動更新されることになっていた。
来年の4月には37歳なる右腕は、この2年間の防御率が4.15と、3点台だった12年から15年までの4年間と比べると悪化しており、現実問題としてメジャー契約を提示するチームはないだろう。
おそらくマイナー契約で、春のキャンプはノンロースターインバイティー(non-roster invitee)として厳しい状況に追い込まれる。毎年多くの選手の情報を追いかけているが、ここから40人枠に入る選手は、ほとんどいないのが現実だ。
近鉄時代から岩隈のマウンドにはワクワクさせてもらった。近鉄、楽天、シアトル・マリナーズと弱いチームの主力としてチームをプレイオフに導いた。日米で通算170勝。強いチームならとっくに200勝していた。200勝まであと30勝。
投げれるのなら、日本で勇姿を見たい気もする。