MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

元マリナーズの岩隈久志が現役引退 日米170勝スターター

日米の弱小球団で通算170勝、メジャーで通算防御率3.42

 

日米通算170勝の岩隈久志がプロ21年目でユニホームを脱ぐことを決意した。

 

近鉄楽天マリナーズなどけっして強いチームを渡り歩いたのではない。それだけに「日米通算170勝」は、重みのある勝利数ではないだろうか。近鉄ファンだったので彼の雄姿は何度もナマで観た。

 

 

故障との戦い、それを乗り越える姿に感動

 

故障にも泣かされたが、そのたびに「冬は必ず春となる」という仏教の聖訓を信じて乗り越えてきた。その姿にも共感した。

 

2004年の近鉄在籍時に15勝で最多勝。05年から創設1年目の楽天に移籍し、08年に21勝4敗、防御率1.87。最多勝最優秀防御率、最高勝率に加え、パ・リーグMVP、沢村賞に輝いた。近鉄楽天の2球団で最多賞を獲得し、楽天時代の08年には21勝で沢村賞に輝いた。

 

 

MLBでノーヒッターも達成!

 

12年に海外FA権を行使してマリナーズ移籍。13年にはMLBオールスターゲームにも選出された。この年は14勝6敗、防御率2.66でサイヤング賞投票でも3位だった。15年には日本人メジャーリーガーでは2人目のノーヒットノーランを達成した。17年9月に右肩手術を受け、18年はマイナー契約。19年に巨人に移籍し、日本球界に復帰した。

 

社会貢献活動にも熱心で08年のセ・パ交流戦で優秀選手賞を受賞した際、賞金の100万円を岩手・宮城内陸地震の被災地に寄付した。16年4月25日、この月に発生した熊本地震を受けて、熊本県に対して2000万円を寄付している。

 

 

岩隈久志のメジャー成績(2012年-17年)

 

MLBキャリア6年で150試合登板(うち136試合先発)、63勝39敗2セーブ、防御率3.42、714奪三振、WHIP1.143。WAR16.9。与四球率1.9。低めに動くボールを駆使し、芸術的な打たせて取るピッチングを得意とした。