現役選手を含めた歴代日本人選手のWARランキング
WAR(Wins Above Replacement)は算出方法が統一されていないが、ベースボール・リファレンス(Baseball Reference)とファングラフス(FanGraphs)があるので、その平均値でランキングを付けた。WARを基準にすれば投手・野手を問わず、全ての選手を同一の土俵で比較することが可能だからだ。
数値の見方は、rWARなら、1シーズンで8.0以上でMVP級、5.0以上でオールスター選手、2.0以上でレギュラーといった感じだ。
fWARは、少し数値が低く算出されるので、6.0以上でMVP、4.0以上でオールスター選出クラスになる。
いずれも、マイナスのシーズンも出てくる指標なので、下記は、プラスマイナスの累計によるトップ10だ。どれだけチームに対する“貢献”を積み重ねているかを知ることができる。
R/ 氏名 / rWAR / fWAR
01. イチロー 59.3 / 57.6
02. 野茂英雄 21.8 / 27.3
03. ダルビッシュ有 22.4 / 22.2
04. 黒田博樹 20.7 / 23.7
05. 田中将大 16.8 / 18.1
06. 松井秀喜 21.2 / 13.1
07. 岩隈久志 17.2 / 11.7
08. 上原浩治 13.7 / 12.1
09. 大家友和 11.3 / 11.0
10. 長谷川滋利 11.5 / 4.0
イチローは、メジャー19年間で2653試合に出場し、3089安打、打率.311、117本塁打、780打点、509盗塁。その凄さは、様々な角度で紹介しているので、そちらを参考にしていただきたい。
投手では野茂英雄(1995-2008)。彼が海を渡ってメジャーへの道を作った。今日に至る大きな橋を架けた。その功績は大きい。
近鉄バッファローズファンで、野球場以外でも大阪南部のゴルフ場でも彼を見かけたが、ひと際大きかったのを覚えている。メジャーでは両リーグでノーヒッターを記録した。メジャー通算123勝はいまだに破られていない。
ノーヒッターといえば岩隈も2015年8月に記録している。近鉄、楽天、マリナーズというBクラスに在籍しながら日米通算で170勝108敗。与四球率(BB/9)で1.88という制球力が光った。NPB時代から何度も故障を克服して這い上がる姿は胸を打った。
上原浩治は13年のワールドチャンピオンに輝いたシーズンが思い出される。「BOSTON STRONG」を合言葉に夏場からクローザーとして大車輪の活躍だった。通算でWHIP0.89は特筆すべきデータといえる。
地味かもしれないが長谷川滋利も517試合に登板している。エンゼルスのイメージが強いが、マリナーズで2003年のオールスターゲームにも選出。その年に28.2回連続無失点という マリナーズの球団記録を樹立している。