MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

【MLB契約情報】マリナーズFAの岩隈はディポトGMが再契約に期待を持たせる発言

 

ウォルト・ディズニー・ワールド」などに近いフロリダ州オーランドで始まったメジャーリーグGM会議。

 

2016年まで任天堂筆頭株主だったこともあり日本人選手を多く受け入れてきたシアトル・マリナーズだが、シーズン終了後、岩隈久志の来季クラブオプションを破棄した。これにより日本人在籍選手はゼロになった。

 

ジェリー・ディポトGMGM会議でメディアのインタビューに応えメジャー挑戦の大谷翔平イチロー外野手の復帰について語ると同時に、岩隈久志の去就についても語った。

 

岩隈は、右肩の負傷で5月に故障者リスト入り。その後は状態が上がらず、結局登板しないままシーズン中の9月27日には右肩のクリーニング手術を受けた。

 

今季の契約は一定の条件を満たした場合に1,000万ドル(約11億円)で自動更新されるべスティングオプション。しかし、条件を満たさなかった場合は、マリナーズ側に選択権があるオプションが付帯していた。

 

べスティングオプションが有効になるには今季162イニングを投げるか、16年と17年の合計で324イニングを投げることが必要だった。昨シーズンは199イニングを投げていたため、残り125イニングで有効になるはずだった。

 

岩隈の実績をもってすれば約20試合ほど先発すれば、楽々とクリアできるオプションだったが、残念なことに今季は31イニングしか投げていない。

 

16年が33試合199イニング、16勝12敗(防御率4.12)。17年、6試合31イニング、0勝2敗。1,000万ドルの18年度契約は自動更新されず、マリナーズはクラブオプションを行使して契約を破棄。岩隈はフリーエージェント(FA)になっている。

 

岩隈久志

 

GMは「岩隈は来年は5月頃まで、投げられるか分からないので、どういう形になるか分からないが、彼も残留を望んでいる」と、岩隈側の希望を語ったうえで、球団として18年のクラブオプション額(1,000万ドル)を大幅減俸してメジャー契約するか、もしくはマイナー契約を含めて来季もマリナーズと再契約する方針である事を含ませた発言をしている。

 

岩隈は、マリナーズひと筋で、MLB通算150試合136先発で63勝39敗2セーブ。防御率3.42。WHIP1.143、FIP3.86も悪くない。ヘルシーな状態に戻れば実績は十分だ。

 

来季4月に37歳になるが、肩の不安が解消できれば、マリナーズの安定した力になることは間違いない。じっくり治して、オールスター以後の先発陣に疲れが見え始めた頃に戻ってローテを活性化させる、そんなシナリオをファンとしては願っている。

 

 

◇記事参考

http://www.hochi.co.jp/baseball/mlb/20171114-OHT1T50058.html