MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

岩隈vs.バーランダーは共に自責点ゼロの投手戦

 

共にノーヒット・ノーランを経験しているア・リーグを代表する岩隈久志ジャスティン・バーランダーの好投手対決は、予想どおりの投手戦が展開された。

 

 

MLB2017

 

岩隈 vs. バーランダー

 

岩隈はいつものように4月の成績が悪い。特に今年は毎試合で被本塁打を記録するという悪い流れだったが、この試合は被弾することなく5回2/3イニングを被安打3、与四死球2で失点1(自責0)と力投した。

 

 

ただ、本来のスタイルからすれば2四死球は多すぎる。9イニングスあたりの与四球率(BB/9)が、ここまで3.81。岩隈のMLBキャリア平均は1.88だから、今季は平均値をはるかに上回る試合が続いている。

 

 

与四球が多くて、被本塁打が多いから当然4点台の防御率に落ちてしまうという分かりやすい状態だ。でも、こんなもんだろう。徐々にアジャストしていくのが岩隈本来のスタイルだ。

 

 

例年、4月は悪いのはお約束。4月のメジャー通算成績は、20試合に登板し(18試合で先発)、2勝7敗、防御率4.24。4年連続で4月は0勝だ。昨年も初勝利が5月3日だった。

 

 

それもすべてベンチは織り込み済みだろう。この日も84球。4月は5試合で、いずれも球数90球以下で交代。ベンチも勝負どころの8月、9月に疲れさせないよう配慮しているのが分かる。

 



この試合は、バーランダーも7回を被安打5、奪三振8、失点1(自責0)と力投した。昨年、サイ・ヤング賞投票で惜しくも2位だった実力を徐々に発揮してきた。

 

 

こんな感じで試合の中で、肩を作っていくのがメジャーのエリートスターター達のスタイル。だから、最初の月で多少数字が悪くても、1勝も出来なくても大騒ぎしないのがメジャー流と言える。

 

 

マリナーズは9回に勝ち越して2連勝。ヘルナンデスが肩の炎症で復帰まで3週間ほどかかるので、左のパクストン、右の岩隈が投げる試合は確実に勝利したいところだ。