ダグ・メルビンGMが早くも「再建モード」への移行を示唆したとされるミルウォーキー・ブリュワーズが、ロン・レネキー監督の解任を発表している。
ブリュワーズの球団人事
ブリュワーズは開幕ダッシュに失敗。6勝18敗(5/3時点)、勝率.250は両リーグ最低勝率だった。
Roenicke relieved of managerial duties: pic.twitter.com/MKPngn9ykO
— Milwaukee Brewers (@Brewers) 2015, 5月 4
ブリュワーズは、年俸総額が予算の上限にほぼ達していることや今シーズンと来シーズン終了後に主力選手がFAとなる、というチーム事情もあって一気に再建モードに移行したということだろうか?
同地区で過去5年間、地区最下位だったシカゴ・カブスが好調。ライバル球団が急激な成績アップを果たすのを目の当たりにしたオーナーたちは、以前よりも忍耐力をなくし、そのぶんコーチの賞味期限が短くなってきているのだろうか。
NFLの場合でもクリーブランド・ブラウンズが、ジミー・ハズラム・オーナーが2012年に前ランディ・ラーナーから球団を購入。2014年2月にCEOとGM、監督をわずか1年で解任するという事態が起きている。
ブリュワーズの場合、現在の筆頭オーナーであるマーク・アタナシオ氏は、4月末の時点で、ダグ・メルビンGMとロン・レネキー監督を解雇するような意向はないと伝えられていたが、監督解任で正式に再建モードへ舵を切ったとみていいのかもしれない?
昨シーズンも8月まではポストシーズン圏内にいたものの、8月25日以降9勝22敗とという急激な失速で、ポストシーズンを逃したブリュワーズ。
そして、開幕からの不振。誰かが責任を取るというカタチで周囲の雑音を塞いだとも考えられる。
今季で契約が切れるダグ・メルビンGMが、そのままGM職にとどまれるかどうかも不透明な状況だ。
かつては野茂英雄や大家友和、青木宣親が在籍したブリュワーズですが、メルビンGMは、2002年の就任以来、万年Bクラスのチームを
- 2007年に15シーズン連続の負け越しをストップ
- 2008年には90勝72敗で1982年以来のポストシーズン進出
- 2011年に地区優勝
に導いた実績がある。
解任されたレネキー監督は2011年に就任して、その年に1982年以来の地区優勝を飾った。
現在ロサンゼルス・エンゼルスの監督であるマイク・ソーシア氏の下でコーチの経験もあるレネキー氏は、戦術スタイルもソーシアに似通っており、「スモールベースボール」を信条とするスタイルで「1番・青木」を世に出した監督だった。