レンジャーズは新監督にブルース・ボウチーを指名した。低迷するチームを名将に委ねることにしたようだ。
球団人事
名将ボウチーがサルベージできるのか注目!
レンジャーズは21日(日本時間22日)、ブルース・ボウチー氏の新監督就任を公式に発表した。契約期間は3年。
ボウチー氏は1995年から2006年までパドレス、07年以降はジャイアンツの指揮を執った。
監督就任1年目の1995年は70勝74敗と負け越したが、翌年には91勝71敗で地区優勝を果たし、シーズン終了後にナ・リーグの最優秀監督に選出された。
1998年には地区優勝からワールドシリーズにパドレスを導いたが、ヤンキースに4連敗で敗れた。
パドレス在籍期間中は4度の地区優勝を経験し、12年間で951勝は球団歴代最多勝監督でもある。
OFFICIAL: Bruce Bochy has been named the 20th full-time manager in franchise history. pic.twitter.com/L0BohXvAPq
— Texas Rangers (@Rangers) October 21, 2022
2007年にはジャイアンツの監督に就任。最初の2年間は負け越したが、就任4年目の2010年に地区優勝を果たすとワールドシリーズに進出。
自身初、球団にとってもサンフランシスコ移転後では初となるワールドシリーズ制覇を果たした。
その後は2012年、14年にも世界一に輝きジャイアンツの監督として15年間で1052勝、3度もワールドシリーズを制している。
この通算2003勝の名将が来季からレンジャーズの指揮を執ることになった。
テキサス州が好きな筆者としては、ボウチー氏に期待したいが、オールドスタイルのベテラン監督が成功するとは限らない。
今季もフィリーズのジョー・ジラルディ監督らが解任された。ブルージェイズもチャーリー・モントーヨ監督を解任。
監督通算2821勝のトニー・ラルーサ監督も(健康上の理由と報道されているが)1年で退任している。
この数年で就任したベテラン監督で成功しているのはアストロズのダスティー・ベイカー監督かパドレスのボブ・メルビン監督ぐらいだろう。
低迷するチームを強いチームにサルベージするのは大変だ。
レンジャーズはヤング体制でその手腕が見もの?
レンジャーズはジョン・ダニエルズ編成本部長を8月中旬に解任してフロントオフィスの後任も決まっていない。
レンジャーズの公式発表によると、今後はクリス・ヤング氏がフロントオフィスの指揮を執ることになるという。大丈夫だろうか?
先日、タイガースがアル・アビラGMを解任後に新編成部長としてジャイアンツから新進気鋭のスコット・ハリス氏をヘッドハンティングした。
レンジャーズは後任の編成本部長も決まっていない段階。冷静に考えるとボウチー新監督よりヤング体制のほうが心配だ。
チームの浮沈は編成によるところが大きい。アメリカ東部アイビーリーグの名門・プリンストン大学出身の元メジャーリーガーがどんな手腕を見せるか興味津々だ。
ちなみに、ヤングとボウチーの接点は、ボウチーのパドレス監督最終年(2006年)にヤングがパドレスにトレード移籍している。(このトレードには当時パドレスの大塚晶文らを含む複数トレードだった)
監督未定は3球団
これで今季途中に監督を解任した4球団のすべての監督が決まった。
そのうち、レンジャーズを除く3球団は監督代行がそのまま内部昇格で監督に就任。
ブルージェイズ⇒ ジョン・シュナイダー監督
エンゼルス⇒ フィル・ネビン監督
フィリーズ⇒ ロブ・トムソン監督
この4球団の監督が決まったことにより監督ポストが空席なのは、ホワイトソックス、ロイヤルズ、マーリンズの3球団になった。