魅せてくれ!不撓不屈のマウンドを!!
昨シーズン、右手中指の負傷で1ヶ月開幕が遅れた岩隈久志。それでも自己最多、日本人投手最多の15勝をマークしました。コントロールアーティストという異名を持つ岩隈が、どんなパフォーマンスを魅せてくれるか、楽しみです。
対戦相手は、同地区の優勝候補エンゼルス。昨季は3試合に先発して1勝1敗、防御率5・94と苦手にしているチームです。
岩隈所属のシアトル・マリナーズは、昨年わずか1勝の差で13年ぶりのポストシーズン進出を逃しました。既に何度か紹介しましたが、オフには打線を積極補強しました。 とはいえ、やはりこのチームの特徴は、その投手力。“キング”ことフェリックス・ヘルナンデスと岩隈久志。剛と柔、持ち味の違う二人を軸にMLB30球団中3位にランクされた投手力がこのチームの強みです。
◆マリナーズの2014年投手成績
- 防御率 3.17 (MLB2位/AL1位)
- SP防御率 3.48 (MLB8位/AL3位)
- QS 83 (MLB21位/AL10位)
- RP防御率 2.59 (MLB1位/AL1位)
- SV率 80.95% (MLB3位/AL2位)
防御率はMLB2位、ア・リーグ1位。SP(先発)陣は同8位と同3位でやや落ちるものの、RP(リリーフ)陣が、MLBでトップの成績で、SP陣をカバーしています。
2015年マリナーズ先発陣
(名前の後のRは右腕、Lは左腕)
- フェリックス・ヘルナンデスR 236.0回/防御率2.14/15勝6/WHIP0.92
- ジェームズ・パクストンL 74.0回/防御率3.04/6勝4/WHIP1.20
- 岩隈久志R 179.0回/防御率3.52/15勝9/WHIP1.05
- J.A.ハップL 158.0回/防御率4.22/11勝11/WHIP1.34
- タイファン・ウォーカーR 38.0回/防御率2.61/2勝3/WHIP1.29
昨年、防御率3.65で12勝9敗の成績を残したクリス・ヤングをFAで失ったもののブルージェイズからJ.A.ハップをトレードで獲得しています。 上の5人は、順番の入れ替えがあるとしても完全にロックされています。パクストンとウォーカーは故障で多くの時間をリハビリに費やしましたが、パクストンは左腕の貴重な戦力として期待されています。
Kuma makes his first start of the season in the series finale vs. the Angels. 7:10 p.m. at Safeco Field. #GoMariners pic.twitter.com/ZPk7ATaxRr
— Seattle Mariners (@Mariners) 2015, 4月 8
ウォーカーは、この春5試合に登板して18回無失点、6安打19奪三振4四球という好調をキープ。デビューの頃の剛速球が甦りました。
左腕のパクストンをキングと岩隈の間に入れて左右を交互に投げさせるローテーションです。 さらに、昨シーズンにメジャー1年目で10勝12敗、防御率3.85をマークした左腕のロエニス・エリアスをタイミングよくマイナーからあげて、連戦の負担を考えて場合によっては6番手として起用。先発陣を中5日でローテさせるオプションも考えられます。
リリーフ陣
(Cはクローザー、Sはセットアッパー)
- (C)フェルナンド・ロドニーR
- (S)ダニー・ファーカーR
- (S)トム・ウィルヘルムセンR
- ヨアビス・メディーナR
- カールソン・スミスR
- チャーリー・ファーブッシュL
- タイラー・オルソンL
ともに25歳のスミスとオルソンが開幕ロースターに入りました。
あの116勝(46敗)を記録した2001年シーズンもクローザーの佐々木やジェフ・ネルソンとアーサー・ローズの左右の強力セットアッパーコンビが投手陣を支えました。二人とも快速球で、特に、左のローズは71試合に登板し、8勝、防御率1.72と驚異的なリリーフ成績を残しました。