マリナーズで“キング”ヘルナンデスを凌ぐパワーピッチングで、今やエース格の風格も漂うジェームズ・パクストンが、カナダのトロントに本拠地を置くブルージェイズ戦でノーヒットノーランの偉業を達成した。
カナダ出身の29歳左腕が母国に錦を飾ったことになる。
バックもカイル・シーガー三塁手の好守備などで左腕を盛り立てた。4回に4番ジャスティン・スモークに四球を与えたあとは打者16人をパーフェクトに抑える完璧な内容だった。99球、7奪三振、3四球。
Kyle Seager’s going to get a nice steak dinner from @James_Paxton. pic.twitter.com/sZK2O0NaQC
— MLB (@MLB) 2018年5月9日
今季は、開幕から2試合連続で5回途中6失点と不本意な内容だった。その後、調子を上げて8試合の先発でクオリティスタート5試合、前回は7回16奪三振の快投を演じていた。
これで2勝1敗、防御率3.40。昨年、キャリアハイの24試合で12勝5敗、防御率2.98をマークした調子が戻りつつあるようだ。
- ランディ・ジョンソン(1990年)
- クリス・ボジオ(1993年)
- フェリックス・ヘルナンデス(2012年:完全試合)
- 岩隈久志(2015年)
に続いて球団史上5人目。(2012年の継投によるノーヒッターをいれると6回目)
カナダ人投手としては73年ぶり
カナダ人投手によるノーヒットノーランは、1945年9月9日にフィラデルフィア・アスレチックスのディック・ファウラー投手以来、実に73年ぶりらしい。
今季だけに限ると、先日も紹介したショーン・マネイア(アスレチックス)とドジャースの継投によるノーヒッターに次いで両リーグで3度目。
これまで年間7度が最多記録だが、ペース的には今季が最速らしい。
マリナーズの先発ローテーションは、エラスモ・ラミレスがDL入りで
- フェリックス・ヘルナンデス
- ジェームズ・パクストン(左)
- ウェイド・ルブラン(左)
- マイク・リーク
- マルコ・ゴンザレス(左)
このうち、実績があるのはヘルナンデスとリーク、パクストンの3人。ルブランはブルペン要員からのシフトで、ゴンザレスは26歳の若手。
このためレッドソックスから左腕ロエニス・エリアスをトレードで呼び戻した。
エリアスは、元マリナーズのローテーション投手で、マリナーズ時代は55試合(先発50試合)に登板して279イニング、防御率3.97だった。今後、ルブランやゴンザレスに代わってローテ入りが予想できる。