《ヤンキース投手陣の予想先発ローテーションとリリーフ陣の分析》
既にお伝えしたとおり田中将大の開幕投手をジョー・ジラルディ監督が正式に発表。ヤンキースの広報部が公式ツイッターで伝えています。
#OpeningDay = #TanakaTime. Boom. pic.twitter.com/PmwZMUsFEe
— New York Yankees (@Yankees) 2015, 3月 27
田中の先発ローテーション1番手は決まったわけですが、今季の投手陣は、どうなのか?じっくり見ていきましょう。
◆2014年投手陣成績
- 防御率 3.75 (MLB:18位/AL:8位)
- SP防御率 3.77 (MLB:17位/AL:7位)
- QS 83 (MLB:21位/AL:9位)
- RP防御率 3.70 (MLB:19位/AL:8位)
- SV率 69.57% (MLB:16位/AL:8位)
ヤンキース所属のアメリカンリーグは15球団なので、ヤンキースは、すべてが中位のスタッツというのがわかります。東地区は打者有利のスタジアムが多いのですが、それにしても良くないですね。
◆主な戦力補強(赤色が投手=SP先発、RPリリーフ)
- トレード:ネイサン・イオバルディ(SP)
- トレード:ギャッレット・ジョーンズ(RF/1B)
- FA再契約:クリス・カプアーノ(SP)
- FA再契約:スティーブン・ドリュー(2B)
- FA再契約:チェイス・ヘッドリー(3B)
- FA再契約:クリス・ヤング(OF)
- FA:アンドリュー・ミラー(RP)
- FA:スコット・ベイカー(SP)
- トレード:ジャスティン・ウィルソン(RP)
- トレード:ディディ・グリゴリウス(SS)
- トレード:デビッド・カーペンター(RP)
派手な補強がなかった投手陣。199イニングを投げて防御率3.71、11勝9敗の成績を残した黒田博樹、ヤンキース移籍後の90.1イニングで防御率2.89、7勝5敗のブランドン・マッカーシーの2人をFAでリリース。
ファームから昇格し78.2回で防御率3.78、5勝4敗のシェーン・グリーン、17試合に先発し防御率4.28、5勝5敗のデビッド・フェルプスをトレードでリリースしました。
その穴埋めとしてマーティン・プラドを交換要員としてネイサン・イオバルディを獲得、クリス・カプアーノとはFA再契約しました。しかし、カプアーノは右足の故障で復帰は5月にずれ込むような状況で、5番手は流動的。6人制で、中5日にするとすれば6番手も必要なので、下記のようになるのではないかという予想です。
先発陣
- 田中将大 136.1回 (防御率2.77/13勝5敗/WHIP1.06)
- M.ピネダ 76.1回 (防御率1.89/5勝5敗/WHIP0.83)
- CC.サバシア 46.0回 (防御率5.28/3勝4敗/WHIP1.48)
- N.イオバルディ 199.2回 (防御率4.37/6勝14敗/WHIP1.33)
- A.ウォーレン 78.2回 (防御率2.97/3勝6敗/WHIP1.11)
カプアーノが戻るまでの間、5番手、6番手の先発枠をウォーレンと下のチェイス・ホイットリー、エスミル・ロジャース、ブライアン・ミッチェルらが争っている状況です。
リリーフ陣
- (CLO/SET)D.ベタンセス (90.0回/防御率1.40/5勝0敗1SV/WHIP0.78)
- (CLO/SET)A.ミラー (62.1回/防御率2.02/5勝5敗1SV/WHIP0.80)
- (RP)J.ウィルソン (60.0回/防御率4.20/3勝4敗0SV/WHIP1.32)
- (RP)D.カーペンター (61.0回/防御率3.54/6勝4敗3SV/WHIP1.26)
- (SP/RP)C.ホイットリー (75.2回/防御率5.23/4勝3敗0SV/WHIP1.48)
- (SP/RP)E.ロジャース (25.0回/防御率4.68/2勝0敗0SV/WHIP1.28)
- (SP/RP)B.ミッチェル (11.0回/防御率2.45/0勝1敗0SV/WHIP1.18)
《IR》
C.カプアーノ
97.1回/防御率4.35/3勝4敗0SV/WHIP1.39
先発に比べリリーバーのほうが充実したラインナップというのが大方の見解です。 そうすることによって故障上がりの投手が多い先発陣の負担をやわらげたいという狙いでしょうか。
野手陣ではジーター、イチローが抜けたとはいえ30代の選手が多く、投手陣も田中をはじめ「爆弾を抱えた」選手が多いという印象で、レッドソックスの大型補強を考えると、今季はオリオールズを中心にどこが地区を制するの西地区同様に混戦が予想されます。
チームを評価するいろいろな数字がありますが、「故障」による戦力ダウンが見究めにくく、逆にベテランの復活というプラス要素に期待するヤンキース。さて、フロントの思惑通りにことが進むか、いよいよメジャーリーグの開幕も近づいてきました。