そもそも4大プロスポーツで時間規定のないのはMLBだけ
しかし、野球という時間制限のないスポーツで、果たして定着するかどうか!?
メジャーリーグ機構(MLB)とメジャーリーグ選手会(MLBPA)は20日、試合時間の短縮に向けた規定変更を発表しています。
今年のオープン戦から導入される新ルールでは、攻守交代の時間を2分25秒、全国放送される試合では2分45秒に定めています。
アメリカンフットボールのNFLでは、すでにさまざまなルールがありますが、1クォーター15分の時間制限のあるスポーツで、単純には比較できません。スピードアップは賛成ですが、野球の場合はどうなんでしょうか?
アメフトのようにスコアボードなどにカウントダウン用のタイマーが設置され、残り30秒までにピッチャーは投球練習を終え、20秒~5秒でバッターは打席に入り、20~0秒でピッチャーは投球動作に入らなければならないルールになるという。
アメフトの場合は、簡単に言うとインフィールドでプレイが終わった場合、40秒以内に次のプレイを始めなければ、「ディレイ・オブ・ゲーム」という反則で、5ヤード罰退というペナルティが科せられます。
MLBの場合は、ペナルティとして警告、または罰金を科すということですが、オープン戦とレギュラーシーズンの4月には罰金制度は適応しない方針らしい。
新ルールにはこのほか、打者は基本的にバッターボックスに片足を残しておかなければならない、監督はダッグアウト内で審判にチャレンジ(ビデオ判定)を要求することができる、などが盛り込まれています。
こうした背景には、1981年は2時間33分だったMLBの平均試合時間(9イニング)は、2014年シーズンは3時間2分に拡大していたといこともあるようですが、テレビ中継との兼ね合いもあってのルール変更が考えられます。今のプロスポーツは、テレビからの莫大な放映権料が収入の大きなウエイトを占めています。
デトロイト・タイガースのジャスティン・バーランダー投手は、規定変更は投手よりも打者にとって不利になると見ているようで「(打者の)リズムが崩れるように願うよ」と冗談交じりにコメント。
サンディエゴ・パドレスのデレク・ノリス捕手は「ずっと打席を外して素振りをしてきた選手にとっては、なれるまでに時間がかかることだと思う」と語っています。
しかし、NFL、NBA、NHLとMLBの4大スポーツで、考えてみたらMLBだけが時間制限のないスポーツです。それだけに、この規定は抵抗ありそうですね。