「Two-Way Player」(二刀流)という新カテゴリー
MLB公式サイトでは、エンゼルス番記者のレット・ボーリンガーが、新ルールの導入を踏まえ、大谷のTwo-way player(二刀流)がエンゼルスにもたらすメリットについて分析している。
~二刀流選手に関するルール変更点~
①二刀流選手は投手としてIL入りしても野手として出場できる。マイナーで調整登板しつつメジャーでDHとして出場することが可能となった。
②ロースターは26人登録可能に。投手は13人までに制限されるが二刀流選手はそのうちにカウントされない。#日本人選手情報 pic.twitter.com/g1xiLXM9RX
— MLB Japan (@MLBJapan) January 31, 2020
これには今季から導入される新カテゴリー「二刀流」を理解しておく必要がある。
まず、投手として20イニング以上、野手としてスタメン20試合以上(1試合3打席以上)に出場する必要がある。これまでの「投手」・「野手」というカテゴリーのほかに「Two-way player」(二刀流)という新設されたカテゴリーに分類されるという。
この新カテゴリーは選手の起用法にもメリットがあるようだ。
MLB公式サイトによれば、このカテゴリーに登録された選手は、投手としても野手としても自由に試合に出場できるようになる。
投手の登録を結果的に1人増やせるメリット
今季からアクティブ・ロースターの枠が25から26に拡大される。ただ、これには制限がかけられ、投手は最大13人までと決められている。
ここでメリットがあるのが、「二刀流」たち。これに認定された選手は投手としてカウントされない。このため、具体的には、エンゼルスは大谷のほかに投手を13人、要するに合計14人の投手をロスターに登録ことが可能となる。
先発ローテーションが強力ではないエンゼルスなどのチームは、勝負のかかったシーンでブルペンをフル回転させる。そうなれば、この1人の差は大きい。ブルペン内の選手起用にも余裕が出る。主力投手への負荷が軽減できる。
また、「二刀流」に認定された選手は、投手として故障者リスト入り、野手として試合に出場といったことも可能になる。よって、投手としてはレギュラーシーズン開幕に間に合わない見込みの大谷は、マイナーで調整登板を続けながら、指名打者としてメジャーの試合に出場し続けることができるという。
二刀流選手は、大谷翔平のほかにレッズのマイケル・ローレンゼンが有名。レッズはマイナー契約だがマット・デビッドソン内野手とも契約。彼も19年にマイナーのAAA級ナッシュビル・サウンズで124試合に出場し、打率.264、33本塁打、101打点を記録。投手としても登板し、1登板、1イニング、被安打2、防御率0.00だった。
マイナーには、レイズのブレンダン・マッケイやタナー・ドッドソンなどがいる。