米経済誌として有名なフォーブスが昨年11月に発表した「世界で最も資産価値の高いスポーツチームTOP20」という記事が興味深かったので、それをもとに紹介したい。
すでにご存じの方も多いと思うので、結論から紹介するとMLBチームではヤンキースが2位。ドジャースが16位。レッドソックスが20位だった。
メジャーリーグファンとしてはヤンキースがトップ5に入っているということで少しは安心するのだが、やはり国技とも言うべきアメフトの人気は凄いことが良くわかるランキングだ。
トップ50の過半数を占めるのは、圧倒的な収益力を誇るNFL(米プロアメリカンフットボールリーグ)。
フォーブスは毎年スポーツチームの資産価値を試算しているが、上位50チームの評価額の平均値は前年比9.9%増の34億ドル(約3740億円)で、5年前と比べ55%も増加している。
オリンピックが過酷な夏場に開催されるのは放映権との絡みがあるのは既存の事実だが、スポーツチームも莫大な放映権料とスポンサー収入が背景にあり安定しているという。
コロナ禍での経済的損失で最も大きいのはチケット収入だが、メディアの放映権やスポンサー収入は原則、複数年の契約となっており、そうして事もあってでメジャーリーグや欧州サッカーのビッグクラブは財務基盤が安定してという。
今回は、スペインの2大サッカークラブ、バルセロナとレアル・マドリードがNBA(北米男子プロバスケットボールリーグ)のゴールデンステイト・ウォリアーズとロサンゼルス・レイカーズを抑えてトップ5に入った。
日本のチームは50位内にも入っていない。これは、マーケットのスケール的な違いがあるので何ともしがたい部分はあるが、東南アジアのマーケットは視野に入れたほうが良いだろう。その場合、NPB(プロ野球)よりJリーグ(サッカー)の方が伸びしろがあるかもしれない。
■RANKING ランキング
※各項目⇒1 本拠地、2 競技、3 資産価値(過去5年の伸び率)、4 オーナー、5 買収年/買収額
※日本円へは1ドル=110円で換算
①ダラス・カウボーイ
1 米国
2 NFL
3 $5.7B(43%)
4 ジェリー・ジョーンズ
5 1989/$150M
1995年以来スーパーボウルの出場はないが、強力なブランド力で6年連続の首位獲得。スポンサー収入はNFL随一で、昨年はミラーと1億8000万ドルの10年契約を締結。1Bドルは1100億円
1 米国
2 MLB
3 $5.25B(54%)
4 スタインブレナー家
5 1973/$8.8M
ヤンキースが設立した専門テレビ局YESネットワークは、1試合の平均視聴者数が27万7000人を記録。球団運営を支えている。
1 米国
2 NBA
3 $5B(67%)
スポーツ
5 1997/$300M
1 スペイン
2 サッカー
3 $4.76B(34%)
4 クラブ会員
5 ソシオ制
レアル・マドリードをおさえ、初めてサッカークラブの資産価値No.1に。史上最高額の年俸と伝えられるメッシの昨夏の退団騒動は、会長の辞任というかたちで決着した。
1 スペイン
2 サッカー
3 $4.75M(30%)
4 クラブ会員
5 ソシオ制
バルサを下回ったが、広告やスポンサー契約などで2019~20年に4億2400万ドルを獲得(5年前の55%増)、商業収入ではサッカー界王者の地位を守った。
▽記事参考/引用
フォーブス ジャパン