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俺たちのエースはコイツだ② インディアンスの開幕投手はシェーン・ビーバー

MLB2021 OpeningDay

 

俺たちのエースはコイツだ!

 

プライドの高いメジャーリーガー。とくに“エリートスターター”と呼ばれる先発ローテーションの1、2番手たちにとっては、開幕戦のマウンドに立つことほどプライドをくすぐられることはないだろう。エースの誇りということかもしれない。

 

 

「特別な日」ではなく 「シーズンの162分の1」とする意見もあるだろうが、このブログでは毎年、「俺たちのエースはこいつだ」と題して、その「特別な日」の先発投手たちを紹介している。

 

 

気が早いかもしれないが、その第2弾はこれ!

 

 

インディアンスの開幕投手がビーバーに決定

インディアンスのテリー・フランコーナ監督は12日(日本時間13日)、昨季に続いて今季もシェーン・ビーバー開幕投手を務める予定であることを明らかにした。2年連続2度目の開幕投手だ。

 

ビーバーのこの数年の成長は目覚ましい。コーリー・クルーバーなどが強力ローテーションを形成して2017年にはMLB新記録となる22連勝を記録。それを支えたのは「投手王国」だった。

 

しかしながら、その頃、ビーバーは先発ローテーションにはいなかった。活躍し出したのは翌年からだ。

 

2018年5月に昇格してからは7回雨天コールドながらノーヒットノーランを達成。23歳の誕生日にメジャー契約した。

 

2019年は15勝8敗、防御率3.28、259奪三振の好成績を残し、初選出のオールスター・ゲームではMVPを受賞。先発ローテションの中核に成長した。

 

昨季は開幕から圧巻の奪三振ショーでその存在をアピール。12試合に先発して77.1イニングを投げ、8勝1敗、防御率1.63、FIP2.07、122奪三振という素晴らしい成績で投手部門の三冠を獲得してサイ・ヤング賞を受賞した。

 

勝利数・防御率奪三振数の3部門はいずれも両リーグ1位。「オールMLB」のファースト・チームにも選出されている。

 

だから、フランコーナ監督は「(誰が開幕投手を務めるかということは)たぶん大きな秘密ではないだろう」と笑顔でコメントしたという。「当然のことを聞くなよ」という感じなんだろう。

 

 

 

早くも開幕投手を指名したチームは?

 

公式サイトにも出ていたが、ヤンキースは2年連続でゲリット・コール開幕投手に指名。コールは通算4度目。

 

マリナーズはエース左腕のマルコ・ゴンザレスが4年連続4度目の開幕投手に指名されている。菊池雄星でないのが残念だ。マリナーズは2009年から10年連続でフェリックス・ヘルナンデス(現オリオールズ)が開幕投手を務めていた。

 

メッツはエース右腕のジェイコブ・デグロムが4年連続4度目。これは順当だろう。メッツでは故トム・シーバー氏(1968~77年=10年連続)が有名。1992年に資格取得1年目で野球殿堂入りを果たしたレジェンドだったが、昨年8月31日に亡くなられた。享年75歳だった。

 

 

カージナルスは昨季に続いてジャック・フラハティに開幕投手を任せる(3年連続3度目)。

 

カージナルスの先発ローテでは、日本プロ野球読売ジャイアンツにも3年間在籍してメジャーに復帰。ローテンション投手として活躍していたマイルズ・マイコラスが右前腕の手術からのリハビリ中で開幕が絶望という悲しいニュースがあった。

 

 

ツインズは前田が開幕投手の可能性大

 

ツインズの前田にも十分チャンスはある。前田健太は移籍1年目の昨季、11先発で6勝1敗、防御率2.70という好成績を残してアメリカン・リーグサイ・ヤング賞投票で2位にランクインした。ドジャースでは契約の問題もあって、先発とリリーフという変則な使われ方をしていたので、そのうっぷんを晴らすような活躍だった。

 

メジャーリーグ公式サイトでも評価は高く、前田がドジャースでの4年間で右打者を打率.199に抑えていたことなどを紹介。これは球界トップクラスの数字だ。

 

左打者に対しても昨季はスライダーが有効的で、スライダーを多投することで成績向上につなげた、と分析している。成績予想システムの「PECOTA」でも防御率2.65という高い数値を予想している。

 

昨年の実績で首脳陣の信頼もあり「開幕投手」は確定だろう。

 

 

 

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