キャンプ前の駆け込み契約が続く
まだ正式に4月開幕が決まったわけではないが、それを仮定としたのだろうか、2月のスプリングトレーニング(キャンプ)を前にフリーエージェント(FA)選手達の移籍先が決まってきた。
球団側からすれば補強ポイントの最後のピースを埋めていく時期だが、通常、この場合は、選手側に不利になることが多い。
シモンズ遊撃手がツインズと合意
大谷翔平の同僚だったアンドレルトン・シモンズ遊撃手がツインズと1年1050万ドルで契約に合意した。ESPNのジェフ・パッサンらが伝えている。
Shortstop Andrelton Simmons and the Minnesota Twins are in agreement on a one-year, $10.5 million contract, sources familiar with the deal tell ESPN.
— Jeff Passan (@JeffPassan) January 27, 2021
GG賞4度受賞の名手シモンズが前田健太と同僚に
31歳のシモンズはゴールドグラブ賞を4度受賞。その守備力はブレーブスとエンゼルスの9年間で105試合に出場して遊撃以外は指名打者としての2試合だけ、しかもほとんどがスタメン出場だったというから、まさに遊撃のスペシャリスト。
12~18年の7年間でDRS(守備防御点)+19以上(+20以上が5度、+30以上が3度)を記録した。昨年は故障の影響もあって以前ほどではないものの安定感のある守備は、前田健太や投手陣にとっては頼もしい補強になった。
20年の打撃はは30試合に出場して打率.297、0本塁打、10打点、2盗塁、OPS.702。長打力はないが、通算打率.269、rWARも36.8というそこそこの数値だ。
単年契約が多い今季のFA選手たち
ただ、名手シモンズでも単年契約という不本意な契約になった。単年(1年)契約は、経営者側からすれば最も都合の良い契約だが、選手側からすれば不安定このうえない契約だろう。
プロスポーツ界でも今後、コロナのワクチンが広く行き渡れば先行きの不透明感が払拭され、彼の場合も年齢から考えて複数年契約の可能性も考えられる。
あくまでも試合に出て好成績を残せばの話だから、試合に出るために多くの選手が不当な契約でも受け入れざるをを得ないのだろう。