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【MLB契約情報】パドレスがTJ手術を受けるクレビンジャーと2年契約

 

MLB契約情報  

 

 

クレビンジャーはTJ手術で来季は戦力外、それでも契約する理由は? 

 

 パドレスが16日(日本時間17日)、今季夏のトレードデッドライン前にインディアンスから獲得した29歳の右腕マイク・クレビンジャーと2年契約で合意した。AJプレラー副社長兼ゼネラルマネージャーが発表している。同時に右腕はトミージョン手術(TJ手術)を受けるということも発表された。

 

 

日本時間17日、午前8時の時点で金銭的なことを含む契約内容の詳細は不明

 

 パドレスは、MLBサービスタイム4.013のクレビンジャーがフリーエージェント(FA)になるまでは、あと2年保有することができるが、1年ごとに年俸調停のプロセスで交渉するのではなく、2年契約を結ぶことを検討していた。今回は、その2年分を買い取ったことになる。

 

とういうことは、交渉時点でTJ手術は織り込み済みだったということ。

 

 

なぜ?来季全休の選手と契約?将来性とバウンスバックに期待しての投資?

 

 クレビンジャーは、メジャー2年目の2017年から3年連続で12勝以上をマーク。2018年には自己最多の200イニングを投げて207奪三振を記録するなど、インディアンス先発陣の中心的存在として活躍してきた。

 

 パドレス移籍後は4試合に先発して2勝1敗、防御率2.84と期待通りの安定したピッチングを披露して、パドレスの14年ぶりのポストシーズン進出に貢献した。しかし、シーズン終盤に右肘を故障し、ポストシーズンではわずか1イニングしか投げられなかった。

 

その辺の事情はこのブログでも紹介している。

【NLDS2020】クレビンジャー戻ってきたものの僅か24球で降板

 

 

 今季のレギュラーシーズンでの成績は、2球団合計で8試合に先発して41回2/3を投げ、3勝2敗、防御率3.02、40奪三振

 

 2年契約でも彼が2022年オフにFAとなることは変わらない。これはMLB公式サイトでも紹介しているが、2年分のサラリーを保証して球団が彼のリハビリ等を管理。今後のバウンスバック(復活)を期待しての契約かもしれない。

 

 クレビンジャーは、過去5年間のキャリアで105試合(うち92試合に先発)、防御率3.19、FIP3.53、WHIP1.186、603奪三振奪三振率10.0。ERA+142、rWAR13.2。

 

 手術の結果、彼のパフォーマンスが戻れば先発陣の核として期待できる。パドレスの投資は成功するのか、その成り行きに注目だ。

 

 

 

【追加情報】

 

その後の情報が入ってきた。

 

 メジャーリーグ公式サイトでパドレス番記者を務めるAJ・カッサベルによると、2年契約の内容は総額1150万ドル。契約ボーナスが300万ドル、全休する21年の年俸が200万ドル、22年の年俸が650万ドルということで、完全ではないかもしれないが、22年シーズンは開幕から投げられる可能性もあり、成績に応じた出来高も設定されている。

 

クレビンジャーの今季の年俸は410万ドルだから、総額1150万ドルにオプションで2年分を買い取ったと考えれば、エリートクラスのスターターの年俸と比較して高額すぎる出費ではない。

 

パドレスが保険を掛けたということだろう。契約すれば球団が復帰ののプロセスを管理することもできる。手術から復活した例はいくらでもある。

 

 

▽Information source

http://www.mlb.jp/category/news/#37482