まだまだ2021年シーズンは終わっていないが、今オフ( 2021-2022年)フリーエージェント(FA)になる予定のポジション別注目選手を見てみたい。
MLB2021オフのFA選手情報
この夏のトレード・デッドラインでは、オールスター・ブレイク以降に56件ものトレードが成立。その後も数件の移籍が行われ、例年になく激しく動いた。
このオフは、各球団ともどんな補強になるのか、まずはシーズン終了後に契約が満了してFA市場に出てきそうな選手の中から個人的に注目選手をピックアップした。
■FA市場 《先発投手編》
ジャスティン・バーランダー(アストロズ)3300万ドル
クレイトン・カーショー(ドジャース)3100万ドル
ザック・グリンキー(アストロズ)3500
ジョニー・クエト(ジャイアンツ)2200
マーカス・ストローマン(メッツ)1890
マイケル・ピネダ(ツインズ)1000
ロビー・レイ(ブルージェイズ)800
ジョン・グレイ(ロッキーズ)600
カルロス・ロドン(ホワイトソックス)300
※〈 )は今季所属球団、その後の数字は今季の契約金(単位は万ドル)
エリートスターターと呼ばれる先発投手たちもFA市場に出る。夏にナショナルズからドジャースに電撃移籍したマックス・シャーザーもその動向が注目される。
ジャスティン・バーランダーは2020年9月にトミー・ジョン手術を受け2021年シーズンは全休した。アストロズのジム・クレイン・オーナーは、バーランダーに対してクオリファイング・オファー(QO)を提示する方針であることを明らかにした。
昨年のQOは1890万ドル。来季の開幕時には39歳になるバーランダーが、かつてほどのパフォーマンスを発揮できるかどうかは未知数だが、年俸3300万ドルの選手が1900万ドル前後の1年契約を受け入れて、以前の7割程度の結果を出してくれれば安い契約と考えることもできる。
仮にバーランダーがQOを拒否して他球団と契約してもアストロズにドラフト指名権が入ることになるので、これはよく考えられたQO提示だ。
■パドレスがメッツFAのマーカス・ストローマン獲得を検討中
初期段階の情報だが、パドレスがメッツFAのマーカス・ストローマンに興味を示しているという。
30歳のストローマンは今季、QOを受諾してメッツに残留。33試合に先発して179イニングを投げ、10勝13敗、防御率3.02、奪三振158というエース級の安定感だった。
1度QOを提示された選手はQOの様々な縛りがなく、先発投手が補強の最優先事項である球団にとっては1年2000万ドル程度を出しても惜しくないだろう。
カルロス・ロドン(ホワイトソックス)も今オフが初のFAになる選手だが、彼もホワイトソックスが離さないだろう。QO提示か複数年契約の可能性もある。
ロドンは、2020年12月にノンテンダーFAとなったが、2021年2月にホワイトソックスと1年300万ドルで再契約。4月14日のインディアンス戦でノーヒットノーランを達成。今季は24先発で13勝5敗、防御率2.57、WHIP0.957、奪三振185。
2019年5月にトミー・ジョン手術を受け、手術明けの球数制限もあって規定投球回数には達しなかったが、「サイ・ヤング賞」にノミネートされてもおかしくない成績を残した。