現地時間11月29日、サイ・ヤング賞3回、ノーヒッター2回を誇る先発右腕マックス・シャーザーがニューヨーク・メッツと契約に合意した。
MLB移籍情報
「ESPN」のジェフ・パッサンによるとシャーザーの契約は3年1億3000万ドル(年平均4333万ドル)で、2年後にオプトアウト(契約破棄)できる権利などが盛り込まれている。
昨日も紹介したが、バーランダーとアストロズの契約も正式に承認された。
MLB2021年-22年オフのフリーエージェント(FA)先発投手の契約状況をまとめてみた。
日本時間12月2日からロックアウトが始まったので、12月1日までの契約(合意)状況は下記のようになる。(順不同、合意状態含む)
▽選手名(/移籍チーム) 契約内容
ノア・シンダーガード (エンゼルス) 1年2100万ドル
エドゥアルド・ロドリゲス (タイガース)5年7700万ドル
アンソニー・デスクラファニー(ジャイアンツ) 3年3600万ドル
マイケル・ワカ (レッドソックス) 1年700万ドル
アンドリュー・ヒーニー (ドジャース) 1年850万ドル
ホゼ・キンターナ (パイレーツ) 1年200万ドル
ジャスティン・バーランダー (アストロズ) 2年5000万ドル
ケビン・ゴーズマン(ブルージェイズ) 5年1億1000万ドル
コーリー・クルーバー (レイズ) 1年800万ドル
ジョン・グレイ (レンジャーズ) 4年5600万ドル
マックス・シャーザー (メッツ) 3年1億3000万ドル
マーカス・ストローマン (カブス) 3年7100万ドル
アレックス・カッブ (ジャイアンツ) 2年2000万ドル
アレックス・ウッド (ジャイアンツ) 2年2500万ドル
ジェームズ・パクストン (レッドソックス) 1年600万ドル
※2023年、24年各1300万ドルの球団OPあり
ディラン・バンディ (ツインズ) 1年500万ドル
ジョーダン・ライルズ (オリオールズ) 1年700万ドル
※2023年1100万ドルの球団OP
ニック・マルティネス (パドレス) 4年2000万ドル
※OP=オプション
※名前が赤字=クオリファイング・オファーを拒否した選手
Free agent Kevin Gausman is expected to agree to a contract in the next 2 or 3 days, sources say. I’ve been told a 5-year deal is increasingly likely. He turns 31 in January. @MLB @MLBNetwork
— Jon Morosi (@jonmorosi) November 28, 2021
モートンはオプション行使、ウェインライトは契約延長
チャーリー・モートンは球団側がオプションを行使して残留になった。アレックス・ウッドもジャイアンツと再契約の噂があったが正式契約には至っていない。
カージナルスのアダム・ウェインライトは、早々と(10月5日)1年1750万ドルで契約延長にサインしている。
先発投手では、ノア・シンダーガード、エドゥアルド・ロドリゲスがクオリファイング・オファー(QO)を拒否して他チームと契約した。
FA市場に残る先発投手たちは?
FA市場に残っている投手としてはクレイトン・カーショー、ザック・グリンキー、ジョン・レスターなどの実績ある投手たちと4月にノーヒッターも記録したカルロス・ロドン、左腕のドリュー・スマイリー、菊池雄星。右腕のマイケル・ピネダ、ザック・デイビーズ、カルロス・マルティネスらがいる。
今季は防御率2.37で三振率34.6%というハイレベルなスタッツをマークしたカルロス・ロドンが残っているのは不思議だが、29歳と若く今回が初のFA権取得ということで中・長期の契約を狙ってホワイトソックスと再契約交渉中に時間切れになったのだろうか。
代理人は敏腕代理人のスコット・ボラス氏。高額の契約で最後の最後まで粘って交渉する最強のネゴシエーターだ。
昨年オフのノンテンダーFAから1年300万ドルで再契約して見事に復活したロドン。トミー・ジョン手術からも完全に復活し、オールスター・ゲームにも初選出され、ホワイトソックスの地区優勝に大きく貢献したはずだ。
考えられるのは、ホワイトソックスで7年間で、コンスタントな実績もなく昨年突然ブレイクしただけに球団側からしてみれば(1年だけの実績では)好条件のオファーを出しにくかったのかもしれない。
ただ、年齢も若くロックアウト解除後のFA市場では間違いなく注目の投手になるだろう。再契約の可能性が最も高いが、争奪戦になる可能性もある。フィリーズ、レッズ、ツインズ、ヤンキース、レンジャーズなど先発ローテに左投手を1枚追加したいチームは多いからだ。
ヒルとパクストンはレッドソックスと契約
ジェームズ・パクストンとリッチ・ヒルの両左腕もデッドラインの駆け込み契約だった。それぞれ球団側と選手側に1年または2年の延長オプションがつく契約だ。
マーカス・ストローマンもカブスと契約した。3年総額7100万ドルだが、インセンティブがあり、最大で7500万ドルになる契約らしい。
もう一人は追加したいエンゼルス
カーショー、グリンキー、レスターあたりは厳しいかもしれないが、せめてストローマンあたりの確かな先発投手をエンゼルスには期待していたが、さて、来季はどうなるのか?
毎年、中古車を仕入れては失敗してきたエンゼルスだけにシンダーガードでは心配だ。とりあえず160イニング程度は投げて欲しい。
▽記事一部参考/引用