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【MLB移籍情報】MLB2020-21オフのここまでの移籍情報を追跡

 

MLB移籍情報

 

2020-21オフシーズンのここまでの移籍契約情報

 

2020年-21年シーズンオフのフリーエージェント(FA)市場は、ヤンキース田中将大が渡米後初のFAになることから、その契約交渉が気になっている方も多いと思うが、スローな展開でなかなか大型契約が決まらない状態が続いている。

 

 

先行き不透明を反映してか単年契約のオンパレード

 

アメリカでは新型コロナウィルスの感染拡大の影響でスポーツ界全体でも予想以上に大幅な減収減益が発生。移籍市場がFA選手達をどのように扱うかを予測することは困難だった。

 

ここまでの動きを見た限りでは、単年契約が多く、J.T.リアルミュート、ジョージ・スプリンガー、トレバー・バウアー、DJ.レメイヒュー、マーセル・オズーナといったビッグネームの中長期契約は決まっていない。

 

この影響は大きく。なぜならば補強予算の大部分を占める彼らの契約が決まらないことには、そのあとに続く「プランB」の選手達の移籍交渉も進展しないからだ。

 

 

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ここでは、2020-21年オフの動きを簡単に追跡してみた。日付は現地時間。

 

2名がクオリファイングオファーを受託、4名が拒否

 

11月7日:左腕ロビー・レイ がブルージェイズと契約

8月31日にトラビス・バーゲンとのトレードで、ロビー・レイ投手がダイヤモンドバックスからブルージェイズへ移籍。11月1日にFAになったが7日に1年800万ドルで再契約した。

 

 

11月11日:ストローマン、ゴーズマンがクオリファイングオファーを受託

先発右腕マーカス・ストローマン(メッツ)と同じく先発右腕ケビン・ゴーズマン(ジャイアンツ)がQOを受け入れた。今季の提示額は1890万ドルだった。

 

J.T.リアルミュート、ジョ-ジ・スプリンガー、トレバー・バウアー、DJ.レメイヒューは拒否している。

 

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11月11日:ジョシュ・トムリンがブレーブスと契約

メジャー通算65勝のベテラン右腕ジョシュ・トムリンが、2021年100万ドルと2022年クラブオプション125万ドルで契約に合意した。

 

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11月16日:左腕ドリュー・スマイリーがブレーブスと契約

ジャイアンツからFAの先発左腕ドリュー・スマイリーがブレーブスと1100万ドルの1年契約を結んだ。前年400万ドルから大幅アップ。メジャーキャリア7年で6球団目。

 

 

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11月24日:レイズのエース格だったチャーリー・モートンブレーブスと契約

2008年にデビューした古巣のブレーブスと1500万ドルの単年契約。

 

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12月1日:左腕マイク・マイナーがロイヤルズと契約

契約内容は、2年総額1800万ドル(23年は1300万ドルのクラブオプションでバイアウト100万ドル)。マイナーは過去1年だけロイヤルズで投げている。

 

 

12月1日:救援右腕トレバー・メイ がメッツと契約

ツインズからFAのトレバー・メイがメッツと2年総額1500万ドルで契約。31歳のメイはキャリア6年で23勝21敗、通算防御率4.44。19年は65試合で防御率2.94。

 

 

 

12月2日:オリオールズエンゼルスの複数トレードが成立

キューバ出身の30歳ホゼ・イグレシアス遊撃手がマイナーの2選手、ジーン・ピント、ギャレット・スタリングスとのトレードでエンゼルスへ移籍。イグレシアスはタイガース時代の15年にはオールスターゲームにも選出。レッズに移籍した19年は自己最多の11本塁打を放ち、打率.288、59打点、OPS.724。今季はさらに数字を伸ばし、39試合に出場して打率.373、3本塁打、24打点、OPS.956をマークしている。

 

エンゼルスは、FAになったシモンズの欠けたピースを埋めたことになるが、守備面での不安は残る。

 

 

今季は59名がノンテンダーFAに

 

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12月7日:エンゼルスとレッズのトレードが成立、ライセル・イグレシアス投手がエンゼルス

通算106セーブの救援右腕ライセル・イグレシアスがノエ・ラミレスと後日発表選手(PTBNL)とのトレードで、金銭と共にエンゼルスへ移籍。このオフでエンゼルスは、ブルペンの10人中7人を入れ替える編成になっている。イグレシアスは来季のクローザー候補。

 

 

12月8日:Wソックスがレンジャースから先発右腕ランス・リン獲得

ホワイトソックスとレンジャーズ間でトレードが成立。このトレードでホワイトソックスからレンジャーズには若手右腕デーン・ダニングと左腕アベリー・ウィームズの2選手が移籍する。

 

 

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ウインターミーティングで少しは動きが

今季のウインターミーティングはオンライン形式で現地2020年12月6日から10日まで開催。多少の契約が決まっているようだ。

 

12月8日:カルロス・サンタナが2年1750万ドルでロイヤルズと契約合意

インディアンスから21年1750万ドルのクラブオプションの行使を拒否されてFAとなっていたカルロス・サンタナが2年総額1750万ドルでロイヤルズと契約合意した。34歳のサンタナは今季、打率.199、8本塁打、30打点、出塁率.349、OPS.699だった。

 

 

12月8日:ホワイトソックスがアダム・イートンと合意

この契約は21年700万ドル、22年は年俸850万ドルの球団オプション(またはバイアウト100万ドル)。バイアウト分を含めるとイートンには800万ドルが保証される契約になる。

 

ホワイトソックスはノマー・マザーラをノンテンダーFAにしたので、新たな右翼手の補強はマストだった。

 

昨年に続き、今季もホワイトソックスの補強が活発で、アメリカンリーグ中部地区は、インディアンスとツインズに、ホワイトソックスが絡む3強による覇権争いが予想される展開になってきた。

 

 

12月12日:マッキャン争奪戦、メッツが契約に合意

 

先日も《FA捕手情報》第4弾【MLB移籍情報】メッツの狙いはリアルミュートよりマッキャンという見出しでフリーエージェント(FA)選手たちの動向を紹介したが、現地12月12日(日本時間13日)、メッツがマッキャンと契約に合意した。球団側からの正式発表はまだないが、複数のメディアが報じている。

 

契約内容は4年総額4000万ドルで、総額では今オフの最高額。

 

 

12月14日:グレッグ・ホランドがロイヤルズと再契約

ロイヤルズは救援右腕グレッグ・ホランドと1年275万ドルで際契約した。ESPNのジェフ・パッサンによるとこの契約には150万ドルのパフォーマンスボーナスが含まれていると付け加えている。

 

グレッグ・ホランドは今季、ロイヤルズのクローザーとして28試合に登板、3勝0敗、防御率1.91、6セーブ(2ホールド)。セーブチャンスは6回中100%の成功率。

 

28試合の登板のうち、23回は無失点で、トミー・ジョーンズ手術を受ける前の13年47セーブ、14年46セーブのようなパフォーマンスを発揮した。ちなみに、13年のシーズン47セーブはロイヤルズの球団記録になっている。

 

 

12月14日:レッドソックスがレンフロー外野手と1年契約

レッドソックスは日本時間12月15日、レイズから放出されていたハンター・レンフローと1年契約を結んだことを発表した。年俸は310万ドルで、最大60万ドルの出来高払いが付く内容だ。

 

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レッドソックスはジャッキー・ブラッドリーJr.外野手がフリーエージェントになったために、その後釜としての契約だ。19年は外野3ポジション合計で守備防御点+23を記録した守備量も魅力だ。

 

これでレッドソックスの外野はレフトがアンドリュー・ベニンテンディ、センターが若手のアレックス・ベルドゥーゴ、ライトがレンフローになる。