今季は60試合の短縮シーズンで、ポストシーズン(PS)へ進出できるチームが、各地区1枠から2枠に増えたため、地区優勝の重みが例年よりは感じられない気がするが、そんな中でも筒香所属のレイズがシーズン前の予想でも1位だったヤンキースを抑えて地区優勝を飾った。
とは言ってもヤンキースやレッドソックスといったメジャーリーグの名門球団が所属するア・リーグ東部地区でレイズのようなスモールマーケットによるスモール・バジェット(低予算)の球団が優勝することは意義がある。
レイズは現時点で36勝20敗、勝率.643でア・リーグ最高勝率を記録しており、第1シードでポストシーズンを戦う可能性が高くなっている。
For the first time since 2010, your Tampa Bay Rays are AL East Champions! pic.twitter.com/n2YagBWBZ9
— Tampa Bay Rays - y (@RaysBaseball) September 24, 2020
レイズのペイロール(選手に支払う総年俸)は2020年で約7365万213ドル、対するヤンキースは2億5012万2171ドル。約3倍の開きがある。ヤンキースにはに8勝2敗と勝ち越しているから痛快だ。
19年オフには筒香嘉智、ホセ・マルティネスという左右の好打者を獲得して打線を強化。投手陣はブレイク・スネル、チャーリー・モートン、タイラー・グラスノー、ライアン・ヤーブローに若手24歳左腕ジョシュ・フレミング(4勝0敗)を加えた先発ローテーションが名門球団に対峙してきた。
「オープナー戦法」など、投手のやり繰りには定評のあるキャッシュ監督の手腕で、優勝はなかったが、10年間でワルドカード枠でも3度ポストシーズンに進出している。
なお、筒香嘉智は「1番・指名打者」で先発出場し、空振り三振、ショートフライ、センターフライ、四球、見逃し三振で4打数ノーヒット。今季の打率は.195、8本塁打、25得点、23打点、OPSは.707となった。本塁打と打点はチームで2番目。打率は低迷しているが、長打力不足だったレイズにあっては効果的な補強だったといえる。
ポストシーズンに出場できる40人枠にも登録されているので、活躍を期待したい。