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【MLB契約情報】レンジャーズがトッド・フレイジャー内野手と合意

 

 

 開閉式の新スタジアムの完成するとあって積極補強が目立つテキサス・レンジャーズが、フリーエージェント(FA)のベテラン、トッド・フレイジャー内野手と1年500万ドルの契約で合意した。

 

MLB契約情報

 

 

 契約内容の詳細は、年俸350万ドルと21年のバイアウト150万ドルの計500万ドル。来季の契約は年俸575万ドルのクラブオプション(バイアウト150万ドル)だが、フレイジャーは球団側が破棄した場合には150万ドルを手にすることができる。

 

 球団側からするとベテラン選手相手に年俸は低めに抑えて、その代わりとして来季の保証を付けて誠意を見せたカタチだ。

 

 33歳のフレイジャーは、昨季メッツで133試合に出場して打率.251、21本塁打、67打点、OPS.772、fWAR1.9。400打席以上の三塁手MLB全体で30人いるが、この数字はファングラフスのWARで28位。打率で29位。本塁打数で21位。3000本安打のベルトレイが引退後、その穴を埋める三塁手としてジョシュ・ドナルドソンやノーラン・アレナドの争奪戦に参戦していたレンジャーズだったが、スプリングトレーニングを約1か月後に控え「保険」をかけたようだ。

 

 MLB公式サイトなどでは、アレナド(ロッキーズ)に関してはの獲得を諦めていないという事で、アレナドの獲得に成功した場合、フレイジャー一塁手として起用される見込みだ。

 

 

 

 

 昨年は、同地区ライバルのアストロズに29ゲーム差を付けられて地区3位。15年、16年の地区連覇からポストシーズンには遠ざかっている。

 

 この冬のストーブリーグは、現地2019年11月26日にウエーバーでインディアンスからリリーフ右腕のニック・グッディを獲得。28歳の右腕は6月上旬にメジャー昇格を果たし、39試合に登板して3勝2敗、10ホールド、防御率3.54、奪三振率11.07をマーク。18年は故障に悩まされたが、17年には56試合で1勝2敗、防御率2.80、WHIP1.08と好成績を残している。

 

 さらに、翌日には、ツインズからFAの先発右腕、カイル・ギブソンと3年3000万ドルの契約に合意。18年の契約が420万ドルだったので、年平均1000万ドルの契約は、レンジャーズの期待度の高さがわかる。

 

 メジャーキャリア7年で現在32歳のギブソンは、今季ツインズで29先発13勝7敗、防御率4.84、160奪三振をマーク。デビューした13年を除く6年間で183試合に登板しており、レンジャーズではローテーションの3番手クラスとして多くのイニングを投げてほしい存在だろう。

 

 レンジャーズの先発陣は防御率でリーグ12位。マイク・マイナーとランス・リンにギブソンを加えても、まだまだ優勝を狙える先発ローテーションではない。そこで12月13日にはジョーダン・ライルズと2年総額700万ドルで契約。

 

 そして、最後にインディアンスのエースだった右腕コーリー・クルーバーをトレードで獲得して来季の先発ローテーションをほぼ確定させた。これでレンジャーズは、この冬にスターター3人、ブルペン4人を追加した。

 

 ここにジョー・パランボ(MLBランキングチーム内7位)、ブロック・バーク(同9位)、コルビー・アラード(同11位)といった若手たちが加わる。

 

レンジャーズのおもな補強選手

 

【先発】

コーリー・クルーバー(トレード)

カイル・ギブソン(FA)

ジョーダン・ライルズ(FA)

 

ブルペン

ニック・グッディ(ウェーバー

ジェシーチャベス(FA)

ラファエロモンテーロ(FA)

ジョエリー・ロドリゲス(FA/元中日)

 

【外野手】

ホセ・アドリス・ガルシア(金銭トレード)

 

 

 MLB公式サイトのジョン・ポール・モロシやMLBネットワークのジョン・ヘイマンによると、レンジャーズは、左打者が多い打線に右打ちの強打者を加えることを検討しているようだ。

 

 候補はFAの外野手、ニコラス・カステヤノス、マーセル・オズーナ。たしかにレンジャーズの打線の中心選手は、秋信守チュ・シンス)、ジョーイ・ギャロ、ルーグネッド・オドーアなど左打者が多く、チーム打率でMLB17位、本塁打同16位、得点同12位と迫力不足だった。

 

 20年のペイロールは昨年末の時点で1億4600万ドル程度。スターターを含む投手陣を7人補強した割には、年俸調停によるアップ分を加味してもまだまだ余裕がある。