ゲリット・コールとアンソニー・レンドン、スティーブン・ストラスバーグは今オフのFA市場の注目選手たちで、同様にジョシュ・ドナルドソンとザック・ウィーラーも注目度が高い。
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FA市場で過小評価されている8人のプレイヤー
今回紹介するのは、彼ら以外にも実力があるのに見落とされがちな選手たちだ。
そうした実力者たちがいることをMLB.comのコラムニスト、リチャード・ジャスティスが「8 free agents everyone is underrating」というコラムで紹介している。それをもとに個人の見解を付け加えて紹介する。
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— メジャーリーグ物語 (@buffaloueda) November 24, 2019
1. ハウィー・ケンドリック
この人を最初に挙げたのはポストシーズンでの活躍を評価したからだろう。NLCSではMVPを獲得。ワールドシリーズでも第7戦で逆転本塁打を放ち、球団史上初のワールドチャンピオンに貢献した。
レギュラーシーズンでは、二塁手やアンソニー・レンドンの離脱に伴い三塁手として起用されていたが、5月以降は主に一塁を守った。121試合で打率.344、17本塁打、62打点。出塁率.395、長打率.572、OPS.966。wOBA (Weighted On-Base Average) .400はセイバーに詳しい方ならどれだけ素晴らしい数値かお分かりだろう。
2. マーセル・オズーナ
外野手/カージナルスFA
MLB.comでは、ワールドシリーズ終了後に「ファングラフス」が示したfWARをもとに現時点でのFAパワーランキングトップ20を発表。その11位にランキングされたのがオズーナ外野手。2019年のfWAR2.6。130試合で、打率.241、29本塁打、89打点、80得点、12盗塁、出塁率.328、長打率.472、OPS.800。同年代のヤシエル・プイーグ(18位)を抑えて外野手では最高評価だった。守備を含めた総合評価ではやニコラス・カステヤノス(12位、fWAR2.8)より高かった。
3. リッチ・ヒル
左投手/ドジャースFA
39歳左腕。16年から18年まで3年間で2ケタ勝利を挙げたリッチ・ヒル。19年は13試合にとどまったが4勝1敗、防御率は2.45、奪三振率11.05。ドジャースの分厚いローテーションの中で埋もれた存在になったが、39歳がヘルシーならベテラン左腕を欲しがるチームにはフィットするかもしれない。
4. ライアン・ジマーマン
ナショナルズ一筋15年の35歳。過去2シーズンで137試合にしか出場していないが、スタットキャストのデータでハード・ヒット率(95マイル以上の打球の割合)49.9%は、クリスチャン・イエリッチやヨーダン・アルバレスよりも高く13位にランクされている。
5. ハンター・ペンス
外野手/レンジャーズFA
83試合で、打率.297、18本塁打、OPS.910 およびwOBA.377。 今夏には4回目のオールスターにも選出された。来季は37歳になるが、ヘルシーなら第4の外野手としては適任かもしれない。
6. エリック・テムーズ
一塁手/外野手 ブルワーズ
33歳エリック・テームズは、韓国リーグから戻ってきて以来、3シーズンで72本塁打、OPS.848、OPS+118 をマークしている。700万ドルのクラブオプションを破棄されてFAになった。このスタッツで600万ドルから700万ドルは手頃な価格。強打の外野手を探しているインディアンスや一塁手としてマリナーズ、レイズ、ブルージェイズあたりがフィットしそうだ。
7. アレックス・アビラ
捕手/ダイヤモンドバックス
タイガースのGMを務めていた父親アル・アビラに同球団を解雇された後、3チームを渡り歩いて18年1月にダイヤモンドバックスと2年総額825万ドルで契約を結んだ。彼のフレーミング技術はしっかりしており、右投手に対するOPS.796は特筆すべきものがある。ヤズマニ・グランダルやトラビス・ダーノーの契約が決まって、FA市場に残っているレギュラークラスの捕手は少ない。
8. タイラー・クリッパード
右投手/インディアンス
今季は、2月23日にインディアンスとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加。4月25日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロスター入りした。53試合、防御率2.90、WHIP0.86。13年のキャリアで63セーブ、215ホールドと実績も十分。彼のxwOBA.264は、100人以上の打者と対戦した523人のメジャーリーグの投手のうち37番目に低かった。
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