ドジャースが2年連続でナショナル・リーグを制覇した。ナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)第4戦は、まさに「翔タイム」の真骨頂だった。大谷翔平が投打にわたって圧倒的なパフォーマンスを披露し、シリーズMVPに選出された。ドジャー・スタジアムを埋め尽くしたファンの歓声が、その偉業を物語っていた。
NLCS ドジャース4連勝 WS進出決定
⚾3本塁打&10奪三振──史上初の偉業でシリーズMVP
先発した大谷は、6.0イニングを100球で、被安打2、与四球3、奪三振10という支配的な内容だった。
手術後、平均球速&回転数が増したフォーシームと鋭く曲がるスイーパーを軸にカットボールを織り交ぜ4回以降は低めに落ちるスプリットで相手打線を翻弄した。特に初回の三者連続三振は圧巻だった。その球威が示す通り2回を除く毎回で、ブリュワーズ打線から10三振を奪った。
7回、ノーアウトから3番クリスチャン・イェリッチに四球を与え、続く4番ウリアム・コントレラスにはセンター前ヒットを打たれた時点で、球数が今季最多の100球に達し交代。その後は2番手アレックス・ベシアが内野フライ、併殺打を奪い、相手の反撃を断った。
一方、打者としても大谷は圧巻のパフォーマンスを披露した。初回の先頭打者ホームランも見事だったが、真骨頂はここからだった。4回の第2打ではライトへ放った特大弾は、約469フィートの飛距離で場外へ消えていった。
SHOHEI OHTANI HAS TAKEN OVER
— MLB (@MLB) October 18, 2025
HE LEAVES THE YARD AGAIN 💥 pic.twitter.com/ul2EcfZtxk
第3打席は四球で出塁し、続く第4打席では絶好調時に見せる逆方向(センター左)へのホームラン放った。この大舞台で3打数3安打1四球、全てがホームランという驚異的な成績で3打点を記録。同一試合で2ケタ三振を奪い、3本塁打を放った選手は、レギュラーシーズンとポストシーズンを合わせてもこの日の大谷が史上初だった。
THE DODGERS STARTING PITCHER TONIGHT THREW 6 SCORELESS INNINGS AND STRUCK OUT 10 BATTERS AND DID THIS pic.twitter.com/zkGcCndp9G
— Codify (@CodifyBaseball) October 18, 2025
9回には佐々木朗希がクローザーとして登板。1安打を許したが、わずか9球で無失点という内容で試合を締めくくった。
ドジャースはこのシリーズを4勝0敗でスイープ。2年連続でワールドシリーズの切符を手に入れた。
ドジャースの2025年ポストシーズンは、ここまで10試合でチーム打率.256、得点46、本塁打13本、OPS.770。防御率2.45、奪三振104と、先発投手たちの踏ん張りで不安視されてブルペン陣をカバーする試合展開で勝ち抜いた。佐々木朗希のクローザーとしての活躍もあり、相手打線に反撃の隙を与えなかった。

大谷翔平は、投手として同一試合で2ケタ三振を奪い、3本塁打を記録するという驚異的な成績を残しシリーズMVPに輝いた。MLB史に残る“二刀流の完成形”を見せた瞬間だった。