現地10月20日、トロント・ブルージェイズが劇的な勝利でアメリカン・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)を制し、1993年以来となるワールドシリーズ(WS) 進出を決めた。
ALCS2025 歴史が動いた第7戦!
32年越しの歓喜!スプリンガーが導いたブルージェイズの奇跡
第7戦の舞台はトロントのホーム、ロジャース・センター。緊迫した展開の中、試合を決定づけたのは1番ジョージ・スプリンガーによる逆転3ラン。だがこの一打は、単なる劇的な瞬間以上の意味を持っている。
ブルージェイズの2点ビハインドで迎えた7回表、1アウト2・3塁の場面。打席には36歳のベテラン、スプリンガー。
カウント2-1からの4球目、マリナーズのセットアッパー、エデュアルド・バザードが投じた内角のフォーシームを完璧に捉えた。
GEORGE SPRINGER
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THREE-RUN SHOT
BLUE JAYS LEAD 🤯 pic.twitter.com/Qh7qwqYpRx
打球は、左中間スタンドへと吸い込まれる逆転3ランとなった。スタジアムは歓喜に沸き揺れるような大歓声だった。
この場面におけるスプリンガーの選球眼とスイングは、彼の経験と冷静さを象徴している。ポストシーズン通算23本塁打という記録は、単なる数字ではなく、彼が「10月の男」としていかに信頼されているかを示す証左だ。
特に若手主体のブルージェイズにおいて、スプリンガーのようなベテランの存在は精神的支柱として機能している。経験と勝負強さを兼ね備えたベテランが、チームを頂点へと導いた。

マリナーズはその後1点を返すも、最終スコアは4対3でブルージェイズが逆転勝利を飾った。
THE TORONTO @BLUEJAYS ARE HEADING TO THEIR FIRST WORLD SERIES IN 32 YEARS 😤 #CLINCHED pic.twitter.com/yutpn8qFab
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ブルージェイズの勝利はチーム全体の成熟を物語っている。今季は打線の厚みと投手陣の安定感が際立ち、シーズンを通して大きな連敗が少なかった。
ALCSでは第7戦までもつれたが、プレッシャーのかかる場面での集中力と対応力は、過去数年の課題を克服した証でもある。
守備面でも、終盤のマリナーズの反撃を1点に抑えたブルージェイズのブルペン陣は高く評価されるべきだ。特に8回以降の継投は、相手打線の勢いを封じ込める見事な采配だった。
ブルージェイズにとっては、1993年のジョー・カーターによるサヨナラ3ラン以来の32年ぶりのワールドシリーズ進出。当時の栄光を知るファンにとっては、まさに“あの頃”を彷彿とさせる瞬間だった。
今季は若手とベテランが融合したチーム構成で、シーズンを通して安定した戦いを見せてきた。
スプリンガーの一打は、単なる勝利の象徴ではない。それは、ブルージェイズというチームが長年の再建期を経て、ついに本物の強豪へと成長したことを示す“証明”でもある。
次なる舞台はワールドシリーズ。相手はナ・リーグ王者ロサンゼルス・ドジャース。初戦は10月24日(日本時間25日)、トロントのロジャース・センターで幕を開ける。32年ぶりの頂点を目指すブルージェイズか、ドジャースの今世紀初のWS連覇か、メジャーリーグはいよいよ最終章を迎える。
【WS日程(日本時間)】
ロジャース・センター(トロント)
第1戦:10月25日9時00分
第2戦:10月26日9時00分
ドジャー・スタジアム(ロサンゼルス)
第3戦:10月28日9時00分
第4戦:10月29日9時00分
第5戦:10月30日9時00分
ロジャース・センター(トロント)
第6戦:11月1日9時00分
第7戦:11月2日9時00分
※4勝したチームがワールドチャンピオン