大谷翔平選手が所属するエンゼルスは1日、タイラー・スキャッグス投手が遠征先のテキサス州で死去したと発表した。
27歳という若すぎる死だったが、地元警察の発表によると、7月1日午後にテキサス州サウスレークにあるホテルの一室に意識不明の男性がいるとの通報があり、警察官が駆けつけて死亡が確認された。現時点では事件性も自殺の可能性もないという。予定されていたレンジャーズ戦は中止となった。
— Los Angeles Angels (@Angels) 2019年7月1日
カリフォルニア生まれのスキャッグスは、09年のドラフトでエンゼルスから1巡目(全体40番目)指名を受け、翌年にアリゾナ・ダイヤモンドバックスへトレードされた。
その後、12年にメジャーデビュー。13年オフにシカゴ・ホワイトソックスを絡めた三角トレードでエンゼルスに復帰したが、14年にトミー・ジョン手術を受けた。
リハビリを経て16年に帰ってくると、17年は自己最多の8勝をマーク。今季は6月23日のセントルイス・カージナルス戦で7勝目を挙げるなど、初の2ケタ勝利も視野に入っていた矢先の訃報だった。
彼の死のニュースは全米を駆け巡った。
Forever in our hearts. pic.twitter.com/ic7FPPaQR2
— Los Angeles Angels (@Angels) 2019年7月3日
エンゼルスナインは、悲しみを抑えて奮起。2日の試合では防御率リーグトップのレンジャーズ左腕マイク・マイナーから逆転勝ちを収めた。非業の死を遂げたスキャッグスに対するせめてもの1勝だった。
日本でも報道された。チームメイトの悲しみの表情が伝えられた。チームメイトで主力のマイク・トラウトは「言葉が出てこない。チームメイト、友人、兄弟を一度に失ったようなものだ。つらい24時間だったが、前へ進むしかない」と涙を流した。クラブハウスではいつも陽気なムードメーカーだった彼の死を悼んだ。
オースマス監督は急死を受けてからチーム全員で数回集まって話し合ったことを明かした。そして、「タイラーについて、彼の好きな音楽をかけながら、思い出を語り合ったんだ」と話した。
大谷翔平も球団を通じて声明を発表。「タイラーは、自分がエンゼルスに加入して以来、親密なチームメイトだった。どれほどの深い悲しみか言葉で表現できない」とした。