アメリカンリーグのチャンピンシップシリーズ(ALCS)は20日(日本時間21日)、第6戦をヒューストンのミニッツメイド・パークで行い、アストロズがヤンキースに7対1で勝利。対戦成績を3勝3敗の五分に戻して最終の第7戦までもつれ込む展開になった。
アストロズの先発は、8月末にデトロイト・タイガースから移籍して以来の無敗のジャスティン・バーランダー。ヤンキースはルイス・セベリーノの両右腕の先発で始まった試合は、中盤まで両エースの息詰まるような投手戦。
この均衡を破ったのはアストロズ。5回に3番ホセ・アルトゥーベの2点タイムリーなどで3点をリード。8回にもアルトゥーベのソロアーチを皮切りに4得点を挙げ、そのまま逃げ切った。
バーランダーは7回99球、被安打5、8奪三振で無失点に抑える力投。このポストシーズンで先発3試合、中継ぎ1試合で4勝目。防御率1.46、WHIP0.93、24回2/3イニングスで24奪三振と、助っ人としての存在感をいかんなく発揮している。
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— MLB (@MLB) 2017年10月21日
残念だったのは、ヤンキースのゲーム運び。ポストシーズンの経験のない若い選手がほとんどで、強く振って遠くに飛ばすことはできるが、次の塁に走者を進めて得点を重ねていくスモールベースボールが出来ない。
三振の少ない選手を集めて確実性を増したアストロズとは対照的なチーム編成にも問題があるが、この試合でも2回、6回、7回で先頭打者を塁に出したが、結局得点したのはアーロン・ジャッジの第4号ソロホームランの1点のみだった。
とくに3点リードされた直後の6回、先頭の9番チェイス・ヘッドリーがヒットで塁に出て1番ブレッド・ガードナーを迎えたシーンで、左打者のヘッドリーが三塁線にバンドを試みるなり、ヒット・エンドランを仕掛けるなり、剛腕バーランダーを揺さぶるような攻めを見せて欲しかった。
ジラルディ監督からのサインは何もなく、ガードナーは簡単に打ってショートフライ。2番アーロン・ジャッジは、お約束の三振。3番ディディ・グレゴリウスにライト前ヒットが出ただけに、すぐに得点を挙げて追い上げるチャンスを無策で潰してしまった。
狭い球場で、ホームランを打って逃げ切る大味なスタイルが出せなかった。
先発投手やブルペン陣の踏ん張りで、短期決戦を何とか勝ち抜いてきたが、大事な一戦では、総合力の差が露呈してしまった。こういう試合をしていると勝つ確率が減って、地区制覇もできない今季のような結果になってしまう。
ワールドシリーズで田中将大とダルビッシュ有や前田健太の投げ合いを見たいが、こんな試合をするようでは期待できない。
第7戦はヤンキースがCC.サバシア、アストロズはチャーリー・モートンが先発予定。
これは第3戦と同じ顔合わせで、前回はサバシアが6回3安打、無失点。一方、モートンは3回2/3を投げて6安打7失点と打ち込まれ、敗戦投手となった。