MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

SFジャイアンツがポージーの1発で延長17回の死闘制す

13勝24敗の勝率.351でナ・リーグ最下位のサンフランシスコ・ジャイアンツが本拠地でのシンシナチ・レッズ戦で延長17回の死闘を制して3-2でサヨナラ勝ちしている。

 

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試合展開は、5回にジャイアンツが1点差を追いつくと、先発ジョニー・クエトが8回を5安打、失点2の好投。リリーフの7投手も9回から17回までの9イニングを6安打、無失点に抑えて2-2のまま17回へ。

 

17回裏、1死からレッズの7人目ロバート・スティーブンソン投手が投げた初球、96マイルのフォーシームをバスター・ポージーが左中間にサヨナラ6号を叩き込んで5時間28分の死闘に幕を引いた。

 

 

ジャイアンツはエース左腕マディソン・バムガーナーがダートバイクの事故で離脱し、今季中の復帰も危うい状況。

 

現在の先発ローテの1番手ジョニー・クエトが4勝2敗、防御率4.15で復調の兆しが見え始めたが、2番手ジェフ・サマージャが0勝5敗、同5.44と苦しんでいる。3番手のマット・ムーアに至っては7試合に先発して同6.52と普通ならマイナー降格の数字だ。

 

この投手陣の不調に追い打ちをかけるように4年6,200万ドルの高額で契約したクローザーのマーク・メランソンも利き腕前腕部の故障で故障者リスト(DL)入りという状況に陥っている。

 

このような状況のためジャイアンツがトレード期限前に「売り手」になるとの観測が強まっている。

 

これまで積極的な補強を行った結果、2年連続でぜいたく税の基準を超過。今年も現時点で約470万ドルが超過し、この後のインセンティブやメジャー昇格選手の年俸も加算すると3年連続でぜいたく税の支払い対象となることが濃厚。

 

ぜいたく税は連続で超過すると税率が高くなり、3年連続となると「超過分の30%から50%」に税率が上昇するという規定があるため、シーズン中のトレードで年俸総額を削減、ぜいたく税を基準内に抑えることができれば、税率をリセットすることができる。

 

そうした理由からFOXスポーツのケン・ローゼンタールは、ジャイアンツが「売り手」になる決断材料は揃っていると指摘している。

 

さらに、ファームの選手層を考えるとトレードでプロスペクトを獲得しておくことも重要な状況だと、指摘する声もあって、先発ローテのジョニー・クエトやジェフ・サマージャなどがオールスター前までに調子を上げてくるとトレード要員になることも考えられる。